沖縄県人ペルー移住110周年記念式典

株丹大使ご挨拶

 この度は,沖縄県人ペルー移住110周年を迎えられたことに,心よりお慶び申し上げます。
 
 私は,日本及び日本人に対するペルーの皆様の大変温かい気持ちを,ペルーでの日々の仕事を通じて感じております。現在の両国の関係が多くの分野にわたり,それぞれ素晴らしい成果を上げていることが親日感情をはぐくんできているのはもちろんのことですが,何よりもペルー社会における日系の皆様に対する高い評価が根本にあるのだと思います。日系の皆様の長年にわたる努力の積み重ねがあってこそ,ペルー国内では誰もが日系といえば,正直,勤勉 誠実等の数多くの徳目を連想します。
 
 ペルーにおける日系の皆様は,まず何よりも良きペルー人です。同時に親の世代,さらにそれ以前の世代から,伝えられた徳目を実行されておられます。ペルーと日本という異なる背景を体現されている。2つの心を持っておられると言って良いのではないかと感じています。

 沖縄県系人の皆様は,それぞれのお立場でペルーにおいて大活躍をされておられます。それに加えて,沖縄県人会を舞台として様々な分野で積極的な活動を展開されておられます。
本家にあたるというべき沖縄県との交流は県内の市町村ごとの活動を含めてとても盛んであると拝見しています。こうした活動が途切れることなく続いてきたのは,行政の側にしっかりした哲学があってはじめてできることではないかと考えます。国を含めて,他のすべての国内の団体にとって模範となる存在であります。

 移住した先で日本人は必ず県人会を作ると言われます。しかし,現在のペルーの日系社会の皆様は,それぞれのルーツを尊重し,郷土を愛し,県人会に集うことに加えて,日系社会全体としての調和を大事にされておられます。ペルー日系人協会,ペルー日系婦人会,AELUなどの多くの組織にも県系人は必ずいらっしゃいます。要の存在となっているのです。

 推測が多少混じってしまいますが,個々の県人会と全体を束ねる組織との絶妙なバランスは,必ずしも一枚岩とは言い難かった第二次世界大戦前の日本人移住者,日系のあり方も踏まえ,お考えになった成果ではないかと考えます。
私は,こうした点はそれぞれの持っている多様性を互いに尊重しつつ,ペルーでさらなる発展を遂げることができるという点で本当に素晴らしいことだと思っています。
 
 私ども在ペルー日本国大使館として,最大限の努力を続け,皆様の活動を支援していきたいと存じます。

 最後になりますが,ペルー沖縄県人の皆様のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。