ペルー海外安全対策情報(2015年10月〜12月:邦人被害例等)
在ペルー日本国大使館
1 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)全般
リマ市・カヤオ市を中心に依然として強盗,窃盗の被害が多発している。信号待ちの車両の窓ガラスを割って車内の荷物を持ち去る「窓割り強盗」や,通行中の歩行者のバッグ等所持品を狙った「路上強盗(ラケテオ)」・「ひったくり」,営業中のレストラン等に押し入る「レストラン強盗」等の発生が見られ,特に夜間には犯罪の発生が増えている。また,強盗被害に遭った被害者が抵抗したことにより殺害される事件も発生していることから,不幸にも強盗被害に遭った場合は抵抗することなく,身の安全を優先することが肝要である。
(2)邦人被害例
ア (侵入盗)10月中旬昼過ぎ,邦人旅行者がクスコ市アルマス広場から徒歩5分の位置に所在するホテルにチェックイン後,客室にリュックサックを置き,部屋を施錠して外出したところ,5分後に客室に戻ると鍵を破壊されており,リュックサックが盗まれていた。
イ (自動車窓割強盗)10月中旬午前6時40分頃,邦人旅行者がリマ市ミラフローレス所在のホテルから借上タクシーに乗車し,パソコンを膝の上に置いて操作をしながらプエンテ・ピエドラに移動中,アベニーダ・パナメリカ・ノルテに入る手前のアベニーダ・カケタの交差点で信号待ちをしていたところ,4人組の男に右後部座席の窓ガラスを割られ,膝の上に置いていたパソコンを強奪された。
ウ (拳銃強盗)10月中旬午後2時半頃,邦人旅行団体(14名)がピスコ所在のレストランで食事を取っていたところ,拳銃を所持した2人組の覆面強盗が店内に押し入り,金品等を強奪された。なお,被害発生時に店内にいた客は邦人被害者のみであった。
エ (置き引き)11月上旬午後2時頃,邦人旅行者がアレキパ市エヘルシト通りに所在するレストランで食事中,足下に置いておいた鞄を置き引きされた。
オ (電話詐欺)12月初旬午前中,邦人留守宅に見知らぬ男から電話があり,メイドが応対したところ,男は大家及び邦人夫人の名前や邦人夫の勤務先名を挙げ,同夫人の友人を装い,金品を奪おうとする電話詐欺未遂が発生した。
2 テロ・爆弾事件発生状況
10月から12月の間も,非常事態宣言が発出されているアプリマック・エネ・マンタロ川渓谷(VRAEM)地域の一部地域では,引き続きテロリストと治安部隊との衝突が度々発生しており,死傷者が出ている。
一方リマ市内では,金銭を脅し取る目的で,脅迫相手の学校やレストラン等に手榴弾等爆弾を設置する事案が引き続き発生している。国家警察爆発物処理隊の処理活動の結果,通報の多くは爆発物ではなかったことが確認されているが,爆発物のおそれがある物件を発見した際は決して近づいたり触ったりすることなく,速やかに警察に通報し処理を委ねることが大事である。
3 誘拐・脅迫事件発生状況
リマ市やカヤオ市内では,建設関連業者をはじめとする自営業者に対してみかじめ料を求める脅迫,恐喝事件が多発しており,脅迫の手段として銃弾を送付したり,上記2のとおり手榴弾等を関連施設等で爆発させるなど,凶悪化している。
(了)
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