安全情報

平成24年4月20日

在ペルー日本国大使館



海外渡航時における感染症について


 ゴールデンウィークには,多くの方が海外へ渡航されますが,外務省海外安全ホームページでは,海外滞在中に注意すべき感染症及びその予防対策を掲載しておりますので,渡航先の感染症情報をご確認ください。
 また,現在,ペルー国内ではフニン州,カハマルカ州,アマソナス州,ピウラ州及びアンカシュ州においてデング熱が流行しており,死亡者も発生しております。同州へ渡航される際には予防対策に万全を期していただきますようお願いいたします。


【デング熱,デング出血熱】
1 病原体と感染経路
 デング熱は,デング熱ウイルス(フラビウイルス科に属するウイルスで,1〜4型まであります。)によって起こる感染症です。このウイルスを保有している蚊(ネッタイシマカ,ヒトスジシマカなど)に刺されることによって感染します。

2 症状
 2〜15日(通常は2〜7日)の潜伏期(蚊に刺されてからウイルスが体内で増殖するまでの期間)を経て,突然の発熱で始まります。熱は38〜40℃程度で,5〜7日間持続し,激しい頭痛,関節痛,筋肉痛,発疹を伴います。この発疹は風疹と同じような小さな紅斑で,かゆみや痛みはありません。また,軽い皮下出血が足腿部,腋下,手のひらに発熱期の最後や解熱後に現れることもあります。

3 治療方法
 一般に対症療法だけで特別な治療はありません。軽症で済む場合が多く,死亡率は1%以下といわれていますが,デング出血熱,デングショック症候群といった重篤な疾患になる場合がありますので,上記2の症状が出た場合には,専門医師の診断を受けることをお勧めいたします。

4 デング出血熱(特別なタイプのデング熱)
 デング熱の中でも出血傾向を伴う重症型です。その原因は,特殊な型のデング熱ウイルスによるものなのか,個人差によるものなのかは諸説あり,詳細については明らかになっていません。
 デング出血熱は,大人よりも小児に多く見られます。また,初回感染時よりも2度目の感染で多く見られるとされています。皮下,鼻腔,歯肉などから出血が見られます。死亡率は数%ですが,治療が遅れた場合には40〜50%にまで上がるといわれていますので,同様の症状が出た場合には,直ちに専門医師の診断を受けてください。

5 予防方法
 デング熱には予防接種や予防薬はなく,蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。蚊の発生地域・場所においては,次の点に十分注意の上,感染の予防に努めてください。
(1)長袖,長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし,肌の露出部分は防虫スプレー等で保護してください。
(2)抵抗力を養うため,十分な睡眠と食事(栄養)をとり,常日頃から規則正しい生活を心がけてください。

(了)


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