本日,APJ主催第1回日系コンベンションの開会式にあたり,ご挨拶できることを大変光栄に思います。
今回,実現したこの会議は,日系社会に新しい活力を与えようと活動している諸団体や個人が,その取り組みについて報告し,情報を共有し,活動の輪を大きく広げていくとする有意義な試みだと思います。
ところで,今年はアジア太平洋地域の主立った21の国と地域が参加するAPECをペルーが主宰します。年間を通じて多くの会議が行われ,既に日本からの参加者もペルーを訪問しています。11月にはリマで首脳会合が開催されます。私は,安倍総理がこの機会にペルーを訪問されることに強い期待を持っています。本当に来るという連絡が来るのは,日本の場合,いつもぎりぎりになってしまうのですが,そうであっても,総理と日系の皆様との懇談を実現したいと思っております。
一昨年の中南米歴訪をした安倍総理は,3つの理念を発表しました。
「共に発展」というのは,中南米の経済力を取り入れたいということ,「共に主導」というのは,国際社会のパートナーであるということ,そして「共に啓発」は,交流し,そして日本の魅力を発信しようというものです。3つめの「共に啓発」により,日系の皆さんとの連携を強化しようと考えているものと私は理解しています。
安倍総理の熱意に動かされる形で,(日本の)外務省も考え始めているようですが,具体的に予算が増えたりということはまだありません。また,日系の皆様の気持ちに沿った施策が今後出てくるのかどうかはまだ分かりません。しかし,私としては,日本の中のこうした動きは,移住者の皆さんへ敬意を払うことが前提となっていると思っています。また,日本にとってのプラスだけを考えることには,ならないものと思っています。
昨年ペルーへの三度目の訪問を果たしてくれた麻生財務大臣は,忙しい日程の合間を縫って公邸に来ていただき,限られた時間,限られた方々とでしたが,皆さんと共に語り共に笑い,一緒に写真を撮ってくれました。安倍総理にもお願いできたら良いなと思っています。
安倍総理がペルーに来られたら,この会議での議論を紹介されるのも,よいことではないかと考えます。
実質的な議論は明日までの日程で行われるとお聞きしています。
ご盛会を祈念しています。