ペルー経済情勢 2010年 ペルーの経済情勢(2010年1月)
1.総論
ペルーの主要経済指標は、経済成長率6.4%(09年12月(前年同月比))、インフレ率0.3%(10年1月(前月比))、対米ドル為替相場2.856ソル(10年1月平均)、リマ首都圏の完全失業率9.3%(10年1月)、財政収支-4,271百万ソル(09年12月)、貿易収支936百万ドルの黒字(09年12月)となった。前月に引き続きGDPが高成長し、年間の成長率に貢献した。若干の物価の上昇、ソル高ドル安があるものの、経済情勢は引き続き安定して推移している。失業率も若干上昇した。
2009年度の年間指標についても経済成長率は1.1%、財政収支-3,040百万ソル、貿易収支5,873百万ドルの黒字となり、貿易は引き続き好調であり、財政収支は、公共歳出が増えたため、歳出超過となった。
2.各論
(1)主要経済指標
ペルー中央準備銀行の週間報告(2月19日付)及びペルー統計情報院によれば、ペルーの主要経済指標は次のとおり。
(イ)経済成長率
12月の経済成長率(GDP(PBI))は、6.4%(前年同月比)であった。農畜産セクターの成長率は、2.2%であった。漁業セクターの成長率は、-21.7%の成長となった。鉱業セクターの成長率は、-5.7%であった。製造業の成長率は、1.6%であった。建設業の成長率は、19.7%となった。(1月分は未公表)また、2009年度の年間成長率については、1.1%と発表された。
(ロ)インフレ率
1月のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は、0.30%の増加となった。リマ首都圏では、ピクルス用小キュウリ(58.2%)、グリーンピース(50.9%)、レタス(50.4%)、ブロッコリー(37.3%)、アスパラガス(24.8%)等の価格が上昇した。一方、白ブドウ(-22.2%)、レモン(-20.4%)、メロン(-19.4%)、鳥胸肉(-15.9%)アボカド(-13.3%)等の価格が下落した。
最近12ヶ月(09年2月~10年1月)の上昇率は、0.44%。
(ハ)為替相場
1月の対米ドル為替相場の平均は2.856ソルとなり、前月に比べ0.022ソル高ドル安となった。
(ニ)失業率
リマ首都圏の1月の完全失業率は9.3%であった。前月に比べ、0.4%悪化した。
(ホ)財政収支
12月の中央政府の財政収支は、歳入が対前年同月比で1.2%増となった。歳出は、対前年同月比で42.5%増となった。全体では、プライマリーバランスは、-4,271百万ソルの赤字である。債務の利払いを含めると、-4,379百万ソルの赤字となった。(1月分は未公表)
(ヘ)貿易収支
12月の輸出額は、伝統産品が対前年同月比9.9%増、非伝統産品が対前年同月比6.9%増となり、全体では2,942百万米ドル(対前年同月比9.2%増)の輸出となり、増加傾向で推移した。
輸入額は、消費財(対前年同月比3.0%減)、中間財(同6.9%減)、資本財(同13.1%増)となり、2,006百万米ドル(対前年同月比0.4%減)の輸入となった。この結果、12月の貿易収支は、936百万米ドルの黒字であった。また、2009年の年間貿易収支についても5,873百万ドルの黒字となった。(1月分は未公表)
(ト)外貨準備高 1月末の外貨準備高は、34,342百万米ドルで、順調に推移している。
(注)表中の数値は今後修正される可能性あり。
(2)最近の主な出来事(発表記事等)
・銅の産出世界第2位
ペルーの2009年の銅の生産が、約127万トンで世界第2位になったとフルリ・ペルー全国鉱業協会会長は述べた。前年は3位であったが、約119万トンとなった米国を追い抜いた。また、2009年の鉱業分野における投資は21.8億ドルで鉱産物の輸出額は160.1億ドルでペルーの輸出全体の60%を占め、今後5~7年の間に、約354.7億ドルの投資が行われる見通し。(2月10日)
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