ペルー経済情勢 2013年
ペルーの経済情勢(2013年3月)
1 総論
最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.98%(2月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.91%(3月:前月比),対米ドル為替相場2.594ソル(3月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.5%(2月),財政収支301百万ソルの黒字(2月),貿易収支162百万米ドルの赤字(2月)となった。
2 各論 (1)主要経済指標
ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)は,4.98%(2月:前年同月比)であった(3月分は未公表)。


イ インフレ率
3月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.91%となり,最近12ヶ月(客年4月〜本年3月)の上昇率は,2.59%となった。

ウ 為替相場
3月の対米ドル為替相場の平均は2.594ソルであった。

エ 失業率
2月のリマ首都圏の完全失業率は6.5%であった。(3月分は未公表)

オ 財政収支
2月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で11.8%増となった。歳出は,対前年同月比で5.5%増となった。全体では,プライマリーバランスは,1,350百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,301百万ソルの黒字となった。(3月分は未公表)

カ 貿易収支
2月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比25.0%減,非伝統産品が6.1%減となり,全体では3,018百万米ドル(対前年同月比20.9%減)となった。
輸入額は,対前年同月比で消費財が7.3%増,中間財が11.2%増,資本財が13.1%増となり,全体で3,181百万米ドル(対前年同月比11.0%増)となった。この結果,貿易収支は,162百万米ドルの赤字となった。(3月分は未公表)

キ 外貨準備高
3月末の外貨準備高は,67,918百万米ドルへ増加した。

ク 対外累積債務
2012年第4四半期末の対外債務累計総額は,58,510百万米ドルで,増加傾向が続いている。

(2)最近の主な出来事(発表記事等)
・ウマラ大統領のボアオ・アジア経済フォーラム参加
ウマラ大統領はボアオ・アジア経済フォーラムに参加。2011年以降中国はペルーの最大の貿易相手国となっており,同国に日本と韓国を加えれば,ペルー産品の輸出先として全世界の26%を占めるなど,ペルーにとってアジア太平洋諸国の重要性が増していると述べるとともに,アジアと中南米諸国との間の協力,連携,統合の重要性について指摘し,さらなる対話・強化への期待を表明した。(4月7日)
・第1四半期の新車登録19%増加
ペルー自動車協会(AAP)によれば,本年第1四半期の新車登録台数は前年同期比19%増の49,200台であった。主なメーカー別の台数及びシェアは次の通り。1位:トヨタ(8,254台(16.9%)),2位:現代(7,286台(14.8%)),3位:シボレー(4,753台(9.7%)),4位:起亜(4,728台(9,6%)),5位:日産(3,775(7.67%)),6位:スズキ(2,435(5.0%))。なお,3月の登録台数は14,532台だった。(4月4日)
・IMFが今年のペルー経済成長率を6.3%と予測 国際通貨基金(IMF)は,世界経済見通しにおいて,今年(2013年)のペルーの経済成長率を,昨年と同水準の6.3%,また,来年については6.1%と予測した。なお,ペルー,チリ,メキシコの経済成長について,昨年は力強かったが,今後は徐々に穏やかになるだろうとの見通しを示した。(4月17日)
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