ペルー経済情勢 2013年

ペルーの経済情勢(2013年4月)


1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率3.01%(3月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.25%(4月:前月比),対米ドル為替相場2.598ソル(4月平均値),リマ首都圏の完全失業率5.2%(3月),財政収支1,849百万ソルの黒字(3月),貿易収支200百万米ドルの赤字(3月)となった。

2 各論
(1)主要経済指標

 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。

ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,3月(前年同月比)の3.01%であった(4月分は未公表)。

GDP成長率


分野別GDP成長率


イ インフレ率
 4月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.25%となり,最近12ヶ月(客年5月〜本年4月)の上昇率は,2.31%となった。


ウ 為替相場
 4月の対米ドル為替相場の平均は2.598ソルであった。

為替相場


エ 失業率
 3月のリマ首都圏の完全失業率は5.2%であった。(4月分は未公表)

失業率


オ 財政収支
 3月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で3.2%増となった。歳出は,対前年同月比で11.9%増となった。全体では,プライマリーバランスは,2,186百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,1,849百万ソルの黒字となった。(4月分は未公表)

財政収支


カ 貿易収支
 3月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比16.4%減,非伝統産品が15.7%減となり,全体では3,492百万米ドル(対前年同月比16.2%減)となった。
 輸入額は,対前年同月比で消費財が5.0%増,中間財が0.3%増,資本財が10.3%減となり,全体で3,292百万米ドル(対前年同月比3.2%減)となった。この結果,貿易収支は,200百万米ドルの黒字となった。(4月分は未公表)

貿易収支


キ 外貨準備高
 4月末の外貨準備高は,68,255百万米ドルへ増加した。

外貨準備高


ク 対外累積債務
 2012年第4四半期末の対外債務累計総額は,58,830百万米ドルで,増加傾向が続いている。

対外累積債務

(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。


(2)最近の主な出来事(発表記事等)
・貧困率の低下
 INEI(情報統計庁)がペルーの貧困状況に係る年次報告を発表した。都市部では16.6%(前年:18.0%),地方部では53.0%(前年:56.0%)で,全国平均では25.8%となり,前年(27.8%)に比べ改善し,2012年を通じ,約50.9万人が貧困状態を脱した。(2012年における「貧困」の定義:個人支出/月が284ソル未満)(5月8日)

・第一四半期の輸出額減少
 輸出業者協会(ADEX)は,本年第一四半期の輸出額が,対前年同期比10%減の99億3千7百万米ドルと発表。伝統産品が12.8%減,非伝統産品が0.6%増となった。アモロルトゥADEX会長は,経済の低迷の影響と分析。特に繊維,化学品等の付加価値製品の輸出が3ヶ月連続で減少していることから,政府に対し,新たな市場開拓に係るプロモーション支援を要請したい旨述べた。(5月13日)

・2012年の対ペルー外国直接投資は前年比49%増
 ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は、2012年の対ペルー外国直接投資が前年比49%増の122億4000万ドルとなり中南米域内最高だったと発表した。中南米全体では6.7%増。ペルーの他に高かったのは,チリ(32%)、アルゼンチン(27%)、パラグアイ(27%)、ボリビア(23%)、コロンビア(18%)、だった。(5月15日)

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