ペルー経済情勢 2013年

ペルーの経済情勢(2013年6月)


1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.96%(5月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.26%(6月:前月比),対米ドル為替相場2.748ソル(6月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.7%(5月),財政収支987万ソルの黒字(5月),貿易収支465百万米ドルの赤字(5月)となった

2 各論
(1)主要経済指標

 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。

ア 経済成長率

最新の経済成長率(GDP成長率)は,5月(前年同月比)の4.96%であった(6月分は未公表)。


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イ インフレ率
 6月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.26%となり,最近12ヶ月(客年7月〜本年6月)の上昇率は,2.77%となった。

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ウ 為替相場

6月の対米ドル為替相場の平均は2.748ソルで,ソル安傾向が続いている。


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エ 失業率
 5月のリマ首都圏の完全失業率は6.7%であった。(6月分は未公表)

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オ 財政収支
 5月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で3.2%減となった。歳出は,対前年同月比で10.9%増となった。全体では,プライマリーバランスは,1,529百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,987百万ソルの黒字となった。(6月分は未公表)

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カ 貿易収支
 5月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比10.2%減,非伝統産品が4.9%減となり,全体では3,298百万米ドル(対前年同月比9.0%減)となった。

輸入額は,対前年同月比で消費財が5.2%増,中間財が6.9%増,資本財が4.9%増となり,全体で3,763百万米ドル(対前年同月比5.7%増)となった。この結果,貿易収支は,465百万米ドルの赤字となった。(6月分は未公表)


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キ 外貨準備高

6月末の外貨準備高は,66,683百万米ドルとなった。


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ク 対外累積債務
 2013年第1四半期末の対外債務累計総額は,62,484百万米ドルで,増加傾向が続いている。

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(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。


(2)最近の主な出来事(発表記事等) 

・世銀総裁のペルー訪問
キム世銀総裁がペルーを訪問。ウマラ大統領と会談し,社会的包摂,教育,貧困等について話し合った後,基礎教育に関する教育省のシステム改善にかかる協定に署名した。また,ウマラ大統領はペルーが国際通貨基金(IMF)・世銀の2015年次総会開催国となることを確約した。(7月1日)

 

・ピスコ輸出の増加

輸出業者協会(ADEX)によれば,本年1月から5月までのピスコ(ペルー名産のブドウの蒸留酒)の輸出は総額170万ドルに達し,前年同期比24%増加した。輸出先は25カ国に上る。輸出先1位は米国で,全体の56%,総額96万ドルを輸出。日本への輸出も前年同期比65%増となった。(7月8日)



・輸出企業数等の増加
輸出業者協会(ADEX)によれば,ペルーの輸出企業数及び輸出先国数が,1993年の4,771社,132カ国から,2012年には8,220社,185カ国に増加した。また,輸出額もADEXが創設された1973年の11億1200万ドルから,2012年には460億ドルに増加,輸出に占める非伝統産品の割合も増え同じく11%から24%と増加した。さらに,輸出業に従事する雇用者は200万人近くにまで増えた。 (7月18日)


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