ペルー経済情勢 2013年

ペルーの経済情勢(2013年9月)

 

 

1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.31%(8月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.11%(9月:前月比),対米ドル為替相場2.779(9月平均値),リマ首都圏の完全失業率5.3%(8月),財政収支427万ソルの黒字(8月),貿易収支3百万米ドルの赤字(8月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,8月の4.31%(前年同月比)であった(9月分は未公表)。


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イ インフレ率
 9月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.11%となり,最近12ヶ月(客年10月〜本年9月)の上昇率は,2.83%となった。

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ウ 為替相場
 9月の対米ドル為替相場の平均は2.779ソルであった。

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エ 失業率
 8月のリマ首都圏の完全失業率は5.3%であった。(9月分は未公表)

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オ 財政収支
 8月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で10.8%増となった。歳出は,対前年同月比で1.2%減となった。全体では,プライマリーバランスは,1,531百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,427百万ソルの黒字となった。(9月分は未公表)

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カ 貿易収支
 8月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比6.0%増,非伝統産品が9.9%減となり,全体では3,935百万米ドル(対前年同月比1.8%増)となった。

 輸入額は,対前年同月比で消費財が2.0%増,中間財が6.8%増,資本財が1.3%減となり,全体で3,938百万米ドル(対前年同月比3.8%増)となった。この結果,貿易収支は,3百万米ドルの赤字となった。(9月分は未公表)
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キ 外貨準備高
 9月末の外貨準備高は,66,729百万米ドルとなった。
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ク 対外累積債務
 2013年第2四半期末の対外債務累計総額は,61,410百万米ドルであった。
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    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。

 

(2)最近の主な出来事(発表記事等)


・景気動向・見通しに係る中銀総裁の発言

 ベラルデ・ペルー中央準備銀行総裁は,9月30日の国会予算委員会に おいて,内需が引き続き旺盛であることや,発電量,セメントの消費量,民間部門の資金フロー,消費税の税収等の伸びやペルーへの投資が順調である点を指摘し,ペルー経済について,既に景気の減速傾向は底を打ち,上昇基調に入っており,明年もこの傾向が続けば,年率6.2%程度の成長も可能であろうと述べた。(10月1日)

 

・1〜8月の果物輸出が15.2%増加

 ペルー輸出業者協会(ADEX)によれば,本年1〜8月の果物輸出は前年同期比15.2%増の7億290万ドルであった。ペルーの果物は76の市場に輸出されており,輸出額の1位はオランダ(同12.5%増,2億210万ドル),2位は米国(22.3%増,1億7130万ドル)で,英国,スペイン,香港,カナダ,中国,ロシア,ドイツ,日本,チリ,ベルギーと続く。また,輸出額の増加率が一番高かったのは中国(127.5%増)で,次いでドイツ(58.8%増)であった。品目別では,アボカドがトップ(1億7100万ドル)で,ブドウ,マンゴー,バナナ,ミカン,ナッツ類,イチゴ,オレンジがこれに続いた。(10月7日)

 

・上半期対内直接投資が27%増加

 国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)の発表によれば,上半期の対ペルー対内直接投資額は68億7,200万ドルとなり,前年同期の54億2,700百万ドルから27%増加した。域内13カ国(亜,伯,チリ,コロンビア,コスタリカ,エル・サルバドール,グアテマラ,墨,パナマ,ペルー,ドミニカ共和国,ウルグアイ,ベネズエラ)の平均増加率は6%。ペルーはメキシコ,ベネズエラに続き3位の伸び率となった。(10月11日)

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