ペルー経済情勢 2013年
ペルーの経済情勢(2013年10月)
1 総論
最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.37%(9月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.04%(10月:前月比),対米ドル為替相場2.769(10月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.6%(9月),財政収支950万ソルの黒字(9月),貿易収支4百万米ドルの黒字(9月)となった。
2 各論
(1)主要経済指標
ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)は,9月の4.37%(前年同月比)であった(10月分は未公表)。


イ インフレ率
10月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.04%となり,最近12ヶ月(客年10月〜本年9月)の上昇率は,3.04%となった。

ウ 為替相場
10月の対米ドル為替相場の平均は2.769ソルであった。

エ 失業率
9月のリマ首都圏の完全失業率は6.6%であった。(10月分は未公表)

オ 財政収支
9月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で8.3%増となった。歳出は,対前年同月比で8.5%増となった。全体では,プライマリーバランスは,1,312百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,950百万ソルの黒字となった。(10月分は未公表)

カ 貿易収支
9月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比18.4%減,非伝統産品が6.6%減となり,全体では3,418百万米ドル(対前年同月比15.8%減)となった。
輸入額は,対前年同月比で消費財が11.2%増,中間財が5.9%減,資本財が4.4%減となり,全体で3,415百万米ドル(対前年同月比2.2%減)となった。この結果,貿易収支は,4百万米ドルの黒字となった。(10月分は未公表)
キ 外貨準備高
10月末の外貨準備高は,66,391百万米ドルとなった。

ク 対外累積債務
2013年第2四半期末の対外債務累計総額は,61,410百万米ドルであった。

(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。
(2)最近の主な出来事(発表記事等)
・政策金利の引き下げ
経済成長の再活性化を目的に,ペルー中央銀行は政策金利を4.25%から4%に引き下げた。前政策金利(4.25%)は2011年5月から30ヶ月連続で据え置かれており,また,政策金利の引き下げは,2%から1.25%とした2009年8月以来となる。(11月7日)
・フィッチ社によるペルーの信用評価格付けの引上げ
フィッチ社は,ペルーの外貨建て長期債務の信用評価を「BBB」から「BBB+」へ,また,ソル建て長期債務についても同様に,「BBB+」から「A−」へ引き上げた。ペルー経済の経済見通しについては,「安定的」を維持した。今回の引き上げにより,ペルー外貨建て長期債務の信用評価は中南米地域においてチリ(外貨建て長期債務の評価「A+」)についで2番目に高くなり,メキシコ(同「BBB+」)と並び,ブラジル(同「BBB」),パナマ(同「BBB」),コロンビア(同「BBB−」),ウルグアイ(「BBB−」)よりも上位となった。(10月24日)
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