ペルー経済情勢 2013年

ペルーの経済情勢(2013年11月)

 

 

1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率5.42%(10月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率−0.22%(11月:前月比),対米ドル為替相場2.799(11月平均値),リマ首都圏の完全失業率5.3%(10月),財政収支220万ソルの黒字(10月),貿易収支355百万米ドルの赤字(10月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,10月の5.42%(前年同月比)であった(11月分は未公表)。


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イ インフレ率
 11月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,−0.22%となり,最近12ヶ月(客年11月〜本年10月)の上昇率は,2.96%となった。

 

ウ 為替相場
 11月の対米ドル為替相場の平均は2.799ソルであった。

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エ 失業率
 10月のリマ首都圏の完全失業率は5.3%であった。(11月分は未公表)

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オ 財政収支
 10月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で8.2%増となった。歳出は,対前年同月比で5.4%増となった。全体では,プライマリーバランスは,497百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,220百万ソルの黒字となった。(11月分は未公表)

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カ 貿易収支
 10月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比14.9%減,非伝統産品が3.5%減となり,全体では3,413百万米ドル(対前年同月比12.4%減)となった。  

輸入額は,対前年同月比で消費財が7.7%増,中間財が5.2%減,資本財が3.1%増となり,全体で3,767百万米ドル(対前年同月比0.8%減)となった。この結果,貿易収支は,355百万米ドルの赤字となった。(11月分は未公表)
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キ 外貨準備高
 11月末の外貨準備高は,66,279百万米ドルとなった。
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ク 対外累積債務
 2013年第3四半期末の対外債務累計総額は,61,072百万米ドルであった。

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    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。

 

(2)最近の主な出来事(発表記事等)

・2014年予算案承認

 インフラ格差是正のための交通網や上下水道の整備,教育分野や保健分野の充実に手厚く配分された2014年度予算案1,189億3,425万ソル(2013年予算に比して9.7%増加)が国会で承認された。(11月29日)

 

・タララ製油所近代化への国の関与法案等成立

 タララ製油所近代化への国の関与に係る法案及びペトロ・ペルーが所有する同株式の49%を民間に払い下げる法案が国会で承認(賛成88,反対2,棄権13)され,約20年前にフジモリ政権が開始したペトロ・ペルーの民営化は,ウマラ政権下で完結する見通しとなった。同近代化は,タララ及びアマゾン地域の原油の精製に繋がり,ディーゼル燃料の国際基準への適合に貢献し,また,ペルー北部の経済活性化にインパクトを与える事業である旨評価されている。(12月13日)

 

・ペルーの財政黒字に係るフィッチ社の評価

 今般,フィッチ社の報告によれば,ペルーは本年GDP比0.4%の財政黒字を記録する見込みであり,中南米地域の投資適格国の中では唯一財政黒字を達成する国となる。ペルーはチリと並んで,投資適格が同水準の国々と比して財政的に安定していることの証左であると評価。(12月16日)

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