ペルー経済情勢 2014年

ペルーの経済情勢(2014年2月)

 

 

1 総論

 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.23%(1月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率0.60%(2月:前月比),対米ドル為替相場2.813(2月平均値),リマ首都圏の完全失業率7.4%(1月),財政収支3,652万ソルの黒字(1月),貿易収支783百万米ドルの赤字(1月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,1月の4.23%(前年同月比)であった(2月分は未公表)。

 


 

 

イ インフレ率
 2月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.60%となり,最近12ヶ月(客年3月〜本年2月)の上昇率は,3.78%となった。

 

 

ウ 為替相場
 2月の対米ドル為替相場の平均は2.813ソルであった。


 

エ 失業率
 1月のリマ首都圏の完全失業率は7.4%であった。(2月分は未公表)

 

オ 財政収支
 1月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で8.0%増となった。歳出は,対前年同月比で19.0%増となった。全体では,プライマリーバランスは,3,978百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,3,652百万ソルの黒字となった。(2月分は未公表)


カ 貿易収支
 1月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比23.6%減,非伝統産品が1.0%増となり,全体では2,829百万米ドル(対前年同月比17.6%減)となった。
 輸入額は,対前年同月比で消費財が2.0%減,中間財が5.4%減,資本財が2.7%減となり,全体で3,612百万米ドル(対前年同月比4.0%減)となった。この結果,貿易収支は,783百万米ドルの赤字となった。(2月分は未公表)

 

キ 外貨準備高
 2月末の外貨準備高は,65,177百万米ドルとなった。


 

ク 対外累積債務
 2013年第4四半期末の対外債務累計総額は,60,329百万米ドルであった。


    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事(発表記事等)

・世界鉱業ランキングにおけるペルーの評価
 フレイザー研究所(加)が発表した,2013年の世界鉱業ランキングによれば,ペルーは「魅力的な鉱業投資国」として37位(12年の40位から3ポイント上昇),「鉱業に係る政府の政策・方針の評価」では56位(12年の58位から2ポイント上昇)であった。労働問題や人材開発水準の分野においては前回調査に比して評価が上がったが,道路等のインフラやエネルギー供給,鉱業地域の住民との間の経済社会的開発に係る合意の不安定性,鉱業当局のパフォーマンスや関連法令の運用等については懸念する向きが多いとしている。本評価に関し,マヨルガ・エネルギー鉱山相は,鉱業は引き続きペルー経済を牽引する主要産業であり,政府として鉱業開発を巡る諸状況やルールの安定を図りたいと述べた。(3月4日)


・本年のペルーへの鉱業投資額の見込み
 シンノ鉱業副大臣が,本年のペルーの鉱業分野における投資額は100億ドルに達し,生産量は10%増えるだろうと述べた。その理由として,本年8月乃至9月に予定されているコンスタンシア鉱山の操業開始や,ラス・バンバス鉱山,セロ・ベルデ鉱山における拡張工事の継続,また,近々トロモチョ鉱山,ティア・マリア鉱山で拡張が行われる点を指摘している。(3月13日)

 

・フェアトレードコーヒーの生産・輸出

 ペルーコーヒー評議会によれば、ペルーの2013年のフェアトレード認証コーヒーの輸出は65万キンタル、1億1800万ドルであり,世界の主要な生産・輸出国となった。4万弱の中小規模の生産者による,94のコーヒー生産者団体がフェアトレードの認証を受けており,10万5000ヘクタールの農地で生産している。2013年にペルーで生産されたコーヒーの約半分がフェアトレードコーヒーであった。(3月26日)
法的事項 | アクセシビリティについて | プライバシーポリシー |