ペルー経済情勢 2014年

ペルーの経済情勢(2014年4月)

 

 

1 総論

 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率4.91%(3月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率3.52%(4月までの一年間),対米ドル為替相場2.794(4月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.4%(3月),財政収支1,417万ソルの黒字(3月),貿易収支490百万米ドルの赤字(3月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,3月の4.91%(前年同月比)であった(4月分は未公表)。

 


 

 

イ インフレ率
 4月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.39%となり,最近12ヶ月(客年5月〜本年4月)の上昇率は,3.52%となった。

 

 

ウ 為替相場
 4月の対米ドル為替相場の平均は2.794ソルであった。


 

エ 失業率
 3月のリマ首都圏の完全失業率は6.4%であった。(4月分は未公表)

 

オ 財政収支
 3月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で13.6%増となった。歳出は,対前年同月比で24.0%増となった。全体では,プライマリーバランスは,1,757百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,1,417百万ソルの黒字となった。(4月分は未公表)


カ 貿易収支
 3月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比30.6%減,非伝統産品が9.6%増となり,全体では2,878百万米ドル(対前年同月比20.9%減)となった。 輸入額は,対前年同月比で消費財が13.0%増,中間財が5.7%増,資本財が7.5%減となり,全体で3,368百万米ドル(対前年同月比2.7%増)となった。この結果,貿易収支は,490百万米ドルの赤字となった。(4月分は未公表)

 

キ 外貨準備高
 4月末の外貨準備高は,64,729百万米ドルとなった。


 

ク 対外累積債務
 2013年第4四半期末の対外債務累計総額は,60,329百万米ドルであった。


    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事(発表記事等)

・リマ都市圏の住宅価格の上昇
 中銀は,2006年に521ドルであったリマ都市圏の住宅価格が,現在は1平方メートル当たり平均1,828ドル(約3.5倍)に上昇したと発表。なお,不動産バブルの可能性については言及を避けた。(5月27日)


・ペルーのインフォーマル労働者数
 国家統計情報庁(INEI)はペルー国内の経済活動人口(2012年時点)の74.3%がインフォーマル従事者であるとの統計データを公表した。また,ペルー国内の690万以上の企業がインフォーマルに属し,その大部分(98.4%)が従業員数1〜5名の小規模企業にあたるとされている。インフォーマルに属する労働者を分野別比率で見ると,農水産業が33.8%と一番高く,商業(23.9%),運輸業(12.2%),製造業(7.8%),宿泊業(7.5%),建設業(3.5%)と続いている。 (6月5日)

 

・携帯電話とスマートフォン輸入の増加

 ペルー貿易協会(COMEXPERU)は,本年1〜4月の携帯電話とスマートフォンの輸入が前年同期比44.6%増の2億9510万ドルだったと発表。輸入先1位は中国で,中国からの輸入は前年同期比68%増の2億7360万ドルで,全体の92.7%を占めた。続くベトナムからは760万ドル,韓国からは670万ドルを輸入した。(6月15日)
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