ペルー経済情勢 2014年

ペルーの経済情勢(2014年9月)

 

 

1 総論

 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率1.16%(7月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率2.69%(8月までの一年間),対米ドル為替相場2.815(8月平均値),リマ首都圏の完全失業率5.6%(7月),財政収支4,227万ソルの赤字(7月),貿易収支573百万米ドルの赤字(7月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,7月の1.16%(前年同月比)であった(8月分は未公表)。また,本年1月から7月までの経済成長率は2.98%(前年同期比)であった。

 


 

 

イ インフレ率
 8月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,−0.09%となり,最近12ヶ月(客年9月〜本年8月)の上昇率は,2.69%となった。

 

ウ 為替相場
 8月の対米ドル為替相場の平均は2.815ソルであった。


 

エ 失業率
 7月のリマ首都圏の完全失業率は5.6%であった。(8月分は未公表)

 

オ 財政収支
 7月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で0.2%減となった。歳出は,対前年同月比で6.1%減となった。全体では,プライマリーバランスは,3,883百万ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると,4,227百万ソルの赤字となった。(8月分は未公表)


カ 貿易収支
 7月の輸出額は,伝統産品が対前年同月比16.1%減,非伝統産品が2.7%増となり,全体では2,991百万米ドル(対前年同月比11.2%減)となった。

 輸入額は,対前年同月比で消費財が7.9%減,中間財が0.4%減,資本財が10.3%減となり,全体で3,565百万米ドル(対前年同月比5.2%減)となった。この結果,貿易収支は,573百万米ドルの赤字となった。(8月分は未公表)

キ 外貨準備高
 8月末の外貨準備高は,64,850百万米ドルとなった。


 

ク 対外累積債務
 2014年第2四半期末の対外債務累計総額は,61,790百万米ドルであった。


    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事

・2015年ペルー政府予算案の提出
 ペルー政府が2015年予算案(注:ペルーの予算は暦年)を国会に提出した。予算案総額は約1,306億ソル(約466.5億ドル)で,前年比9.8%増。特に教育(2014年予算比22.7%増),保健(同22.7%増)及び社会的保護(同19.5%増)分野で前年より大幅に増加している。 (8月29日)


・2013年の外国人旅行者数及び支出額
 通商観光省(MINCETUR)は,2013年にペルーが受け入れた外国人旅行者は316万人で,その支出額は39億2500万ドルに達したと発表した。非伝統産品分野における外貨収入としては,農産物輸出に続き2番目に大きい。2012年に比して観光客数は11.2%,支出額は28%増加した。なお,外国人旅行者1人当たりの平均消費額は985ドルで,これは南米ではブラジル(1,167ドル)に続き2番目である。(9月20日)

 

・アスパラガス輸出の世界シェア

 スコティアバンクが2013年のペルーの生鮮アスパラガス輸出の世界シェアは世界1位の40%であったと発表した。2位はメキシコ(28%)である。なお,ペルーのアスパラガスの輸出形態別の割合は,生鮮が68%,缶詰が24%,冷凍が8%となっている。(9月22日)

 

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