ペルー経済情勢 2015年

ペルーの経済情勢(2015年2月)

 

 

1 総論

 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率0.54%(12月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率3.07%(1月までの一年間),対米ドル為替相場3.007(1月平均値),リマ首都圏の完全失業率8.3%(1月),財政収支3,298百万ソルの黒字(1月),貿易収支208百万米ドルの黒字(12月)となった。


2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。


ア 経済成長率
 最新の経済成長率(GDP成長率)は,12月の0.54%(前年同月比)であった(1月分は未公表)。また,昨年(2014年)の経済成長率は2.35%(前年同期比)であった。

 


 

 

イ インフレ率
 1月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.17%となり,最近12か月(昨年2月〜1月)の上昇率は,3.07%となった。

 

 

ウ 為替相場
 1月の対米ドル為替相場の平均は3.007ソルであった。

 

エ 失業率
 1月のリマ首都圏の完全失業率は8.3%であった。

 

オ 財政収支
 1月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で4.4%減となった。歳出は,対前年同月比で5.2%増となった。全体では,プライマリーバランスは,3,298百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,2,958百万ソルの黒字となった(2月分は未公表)。


カ 貿易収支
 12月の輸出額は,伝統産品(鉱物資源,魚粉,コーヒー等)が対前年同月比17.4%減,非伝統産品(アスパラガスなどの近代的農業産品,繊維製品,工業製品等)が1.5%減となり,全体では3,307百万米ドル(対前年同月比12.9%減)となった。主要輸出品目は銅,金,ぶどうであった。

 輸入額は,対前年同月比で消費財が6.1%増,中間財は6.2%減,資本財が0.3%増となり,全体で3,099百万米ドル(対前年同月比1.9%減)となった。この結果,貿易収支は,208百万米ドルの黒字となった。主要輸入品目は携帯電話,自動車,原油であった。(1月分は未公表)



キ 外貨準備高

 1月末の外貨準備高は,62,619百万米ドルとなった。


 

ク 対外累積債務
 2014年第4四半期末の対外債務累計総額は,64,355百万米ドルであった。


    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事

・ショッピングセンターの売上増加
 リマ商工会議所によれば,本年のショッピングセンターの売上高は,個人消費の拡大等により昨年比6%〜8%増の見込み。売上の半分はリマ以外であり,今後は地方で商機が拡大すると指摘している。本年も6〜8軒のショッピングセンターが建設予定。ペルーの人口100万人当たりのショッピングセンター数は2.7〜2.9件軒でブラジル(同3軒)、アルゼンチン(同2.8軒)と同水準でチリ(同4.1軒)、コロンビア(同3.6軒)より少ない(2月24日)。


・100円ショップの当地進出
 日本で100円ショップを展開し,中国,マレーシア,台湾でも多くの店舗を展開する株式会社ワッツが,KOMONOYAのブランドでペルーに進出する。第1号店はリマのショッピングセンターに3月21日開店。今後3年間でフランチャイズを含め全国で30店舗に拡大する予定。家庭,オフィス,子供向けの商品が全て6ソル(約2ドル)均一で販売される。商品の40%は日本製(3月10日)。

 

・経済財政省,本年の経済成長率予測を4.2%に下方修正

 経済財政省は,本年のペルーの経済成長率予測を当初の4.8%から4.2%に下方修正した。同省担当者は,銅などの鉱物資源や水産資源といった第1次産品,インフラ投資及び財政支出が成長を牽引し,引き続き本年の成長は維持されると説明している(3月11日)。

 

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