ペルー経済情勢 2016年

ペルーの経済情勢 (2016年2月)

 

 

1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率6.39%(12月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率4.47%(2月までの一年間),対米ドル為替相場3.507(2月平均値),リマ首都圏の完全失業率7.4%(1月),財政収支2,980百万ソルの黒字(1月),貿易収支477百万米ドルの赤字(1月)となった。

 なお,2015年の年間主要経済指標は,経済成長率3.2%,リマ首都圏の平均インフレ率3.55%,対米ドル平均為替相場は3.185,財政収支17,729百万米ソルの赤字,貿易収支3,207百万米ドルの赤字となった。      

2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。



  ア 経済成長率
  最新の経済成長率(GDP成長率)は,12月の6.39%(前年同月比)であった(1月分は未公表)。

 



 




 

 

イ インフレ率
 2月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.17%となり,最近12か月(昨年3月〜本年2月)の上昇率は,4.47%となった。

 

 


 

 

ウ 為替相場
 2月の対米ドル為替相場の平均は3.507ソルであった。


 


 

エ 失業率
 1月のリマ首都圏の完全失業率は7.4%であった。

 

 

 


オ 財政収支
 1月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で1.1%減となった。歳出は,対前年同月比で3.8%減となった。全体では,プライマリーバランスは,3,346百万ソルの黒字となった。債務の利払いを含めると,2,980百万ソルの黒字となった。




 



カ 貿易収支
 1月の輸出額は,伝統産品(鉱物資源,魚粉,コーヒー等)が対前年同月比18.2%減,非伝統産品(アスパラガスなどの近代的農業産品,繊維製品,工業製品等)が6.8%減となり,全体では2,432百万米ドル(対前年同月比14.4%減)となった。主要輸出品目は銅,金,鉱油,魚粉であった。

 輸入額は,対前年同月比で消費財が6.3%減,中間財は13.7%減,資本財が1.2%増となり,全体で2,908百万米ドル(対前年同月比10.6%減)となった。この結果,貿易収支は,477百万米ドルの赤字となった。主要輸入品目は自動車,テレビ,オートバイであった。







 

キ 外貨準備高
 2月末の外貨準備高は,60,198百万米ドルとなった。






 

 


ク 対外累積債務
 2015年末の対外債務累計総額は,68,244百万米ドルであった。




    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事

・太平洋同盟諸国が集う金融担当大臣会合の開催(3月7日)
 ペルー経済財政省は,7日,ニューヨークで太平洋同盟諸国の金融担当大臣と民間企業金融業界幹部との会合が行われた旨発表した。太平洋同盟諸国の各金融担当大臣は,ラテンアメリカ地域における太平洋同盟諸国の経済的優位な立場に関する投資家の関心表明を強調し,様々な投資機会や太平洋同盟諸国の経済圏の強みを表明した。

 各金融担当大臣はニューヨークで記者会見を行い,世界経済が依然として混沌としている状況の中,太平洋同盟諸国とともに同盟国内の経済状況を分析することに民間の金融機関幹部が大変関心を持ったことを強調し,太平洋同盟諸国は,各国が有する魅力的な資源と同様に,長期資本を呼び込む投資機会があると評価した。


・ペルー中央準備銀行は政策金利を4.25%で維持(3月10日)
 ペルー中央準備銀行は,政策金利を4.25%で維持することを発表した。この決定により,3か月連続で引き上げていた政策金利の引き上げに歯止めがかかったことになる。中銀としては,本決定の理由として主に景気回復の傾向があると説明している。

 

 

 

 

 

   
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