ペルー経済情勢 2016年

ペルーの経済情勢 (2016年3月)

 

 

1 総論
 最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率6.04%(2月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率4.30%(3月までの一年間),対米ドル為替相場3.407(3月平均値),リマ首都圏の完全失業率7.2%(2月),財政収支800百万ソルの赤字(3月),貿易収支188百万米ドルの赤字(2月)となった。      

2 各論
(1)主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。



  ア 経済成長率
  最新の経済成長率(GDP成長率)は,2月の6.04%(前年同月比)であった(3月分は未公表)。

 



 




 

 

イ インフレ率
 3月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.60%となり,最近12か月(昨年4月〜本年3月)の上昇率は,4.30%となった。

 

 

 


 

 

ウ 為替相場
 3月の対米ドル為替相場の平均は3.407ソルであった。


 


 

エ 失業率
 2月のリマ首都圏の完全失業率は7.2%であった。

 

 

 


オ 財政収支
 3月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で1.8%減となった。歳出は,対前年同月比で4.1%増となった。全体では,プライマリーバランスは,322百万ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると,800百万ソルの赤字となった。




 



カ 貿易収支
 2月の輸出額は,伝統産品(鉱物資源,魚粉,コーヒー等)が対前年同月比6.4%減,非伝統産品(アスパラガスなどの近代的農業産品,繊維製品,工業製品等)が14.9%減となり,全体では2,381百万米ドル(対前年同月比9.3%減)となった。主要輸出品目は銅,金,鉱油,魚粉であった。

 輸入額は,対前年同月比で消費財が0.6%減,中間財は12.5%減,資本財が4.2%減となり,全体で2,569百万米ドル(対前年同月比7.0%減)となった。この結果,貿易収支は,188百万米ドルの赤字となった。主要輸入品目は自動車,テレビ,オートバイであった。







 

キ 外貨準備高
 3月末の外貨準備高は,61,281百万米ドルとなった。






 

 


ク 対外累積債務
 2015年末の対外債務累計総額は,68,244百万米ドルであった。




    (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり

 

(2)最近の主な出来事

・中央準備銀行、インフレ率は2017年減少傾向(4月11日)
 中央準備銀行(BCR)によれば,2016年における年間インフレ率は、アナリスト・金融機関・ノンファイナンス企業それぞれの調査でも3.5%で一致している。

 また、2017年は当初の予測(3.0%〜3.5%)を下方修正し、2.8%〜3.3%,2018年は,2.5%〜3.0%であると予想している。

 


・国際通貨基金,ペルーの2016年経済成長予測を3.7%に引き上げ(4月12日)
 国際通貨基金(IMF)は,2016年におけるペルーの経済成長予測を3.3%から3.7%まで引き上げた。また,2017年についても,同成長予測を4.1%と見直した(見直し前は4.0%)。

 この引き上げ理由に関しIMFは,鉱業を含む天然資源分野の活動強化に起因されると述べた。

 

 

 

 

 

   
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