ペルーの経済情勢 (2016年5月)
平成28年6月21日
1 総論
最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率3.72%(3月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率3.54%(5月までの一年間),対米ドル為替相場3.335(5月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.6%(4月),財政収支1295百万ソルの赤字(5月),貿易収支13百万米ドルの黒字(4月)となった。
2 各論
(1)主要経済指標
ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)は,3月の3.72%(前年同月比)であった(4月分は未公表)。



イ インフレ率
5月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.21%となり,最近12か月(昨年6月~本年5月)の上昇率は,3.54%となった。


ウ 為替相場
5月の対米ドル為替相場の平均は3.335ソルであった。



エ 失業率
4月のリマ首都圏の完全失業率は6.6%であった。


オ 財政収支
5月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で1.8%減となった。歳出は,対前年同月比で2.3%増となった。全体では,プライマリーバランスは,652百万ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると,1295百万ソルの赤字となった。



カ 貿易収支
4月の輸出額は,伝統産品(鉱物資源,魚粉,コーヒー等)が対前年同月比16.1%増,非伝統産品(アスパラガスなどの近代的農業産品,繊維製品,工業製品等)が4.1%増となり,全体では2,713百万米ドル(対前年同月比1.1%減)となった。主要輸出品目は銅,金,鉛,鉱油,であった。
輸入額は,対前年同月比で消費財が6.8%減,中間財は17.6%減,資本財が4.3%減となり,全体で2,700百万米ドル(対前年同月比10.9%減)となった。
この結果,貿易収支は,13百万米ドルの黒字となった。主要輸入品目は自動車,テレビ,冷蔵庫であった。



キ 外貨準備高
5月末の外貨準備高は,60,619百万米ドルとなった。


ク 対外累積債務
2016年3月末の対外債務累計総額は,70,153百万米ドルであった。


(2)最近の主な出来事
・APEC貿易担当大臣会合開催(5月17日・18日)
当地アレキパにおいて,アジア太平洋経済協力(APEC)貿易担当大臣会合が開催された。本会合を主宰したシルバ通商観光相は,本会合では地域経済統合や中小企業の国際化をテーマとした議論が行われ,本会合に参加したAPEC21エコノミーの代表は,地域全体に裨益する貿易・投資の自由化・円滑化を目指し取組を継続することへの約束を示した声明を採択した。本会合に日本からは,鈴木経済産業省副大臣及び山田外務省大臣政務官らが出席した。
・経済財政省 公共投資プロジェクトへ向けて30億ソルを超える予算再配分を提案(5月27日)
セグラ経済財政相は国会に対し,地方政府やパンアメリカン競技会への支援及び防災対策へ向けた公共投資プロジェクトの実施のための予算再配分案を勧告した。本措置は,経済に相乗効果を与えるものであるとともに,国内総生産(GDP)の1.4倍のインパクトが得られる見通しである。この勧告には,9億ソル程度の地方政府の公共投資プロジェクトも含まれており,地方政府が実施中の公共投資プロジェクトへのリソースの90%以上の,約900もの公共投資プロジェクトに対し裨益をもたらす見通しである。
最新のペルーの月例主要経済指標は,経済成長率3.72%(3月:前年同月比),リマ首都圏のインフレ率3.54%(5月までの一年間),対米ドル為替相場3.335(5月平均値),リマ首都圏の完全失業率6.6%(4月),財政収支1295百万ソルの赤字(5月),貿易収支13百万米ドルの黒字(4月)となった。
2 各論
(1)主要経済指標
ペルー中央準備銀行及びペルー統計情報院によれば,ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)は,3月の3.72%(前年同月比)であった(4月分は未公表)。
イ インフレ率
5月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は,0.21%となり,最近12か月(昨年6月~本年5月)の上昇率は,3.54%となった。
ウ 為替相場
5月の対米ドル為替相場の平均は3.335ソルであった。
エ 失業率
4月のリマ首都圏の完全失業率は6.6%であった。
オ 財政収支
5月の中央政府の財政収支は,歳入が対前年同月比で1.8%減となった。歳出は,対前年同月比で2.3%増となった。全体では,プライマリーバランスは,652百万ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると,1295百万ソルの赤字となった。
カ 貿易収支
4月の輸出額は,伝統産品(鉱物資源,魚粉,コーヒー等)が対前年同月比16.1%増,非伝統産品(アスパラガスなどの近代的農業産品,繊維製品,工業製品等)が4.1%増となり,全体では2,713百万米ドル(対前年同月比1.1%減)となった。主要輸出品目は銅,金,鉛,鉱油,であった。
輸入額は,対前年同月比で消費財が6.8%減,中間財は17.6%減,資本財が4.3%減となり,全体で2,700百万米ドル(対前年同月比10.9%減)となった。
この結果,貿易収支は,13百万米ドルの黒字となった。主要輸入品目は自動車,テレビ,冷蔵庫であった。
キ 外貨準備高
5月末の外貨準備高は,60,619百万米ドルとなった。
ク 対外累積債務
2016年3月末の対外債務累計総額は,70,153百万米ドルであった。
(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。
(2)最近の主な出来事
・APEC貿易担当大臣会合開催(5月17日・18日)
当地アレキパにおいて,アジア太平洋経済協力(APEC)貿易担当大臣会合が開催された。本会合を主宰したシルバ通商観光相は,本会合では地域経済統合や中小企業の国際化をテーマとした議論が行われ,本会合に参加したAPEC21エコノミーの代表は,地域全体に裨益する貿易・投資の自由化・円滑化を目指し取組を継続することへの約束を示した声明を採択した。本会合に日本からは,鈴木経済産業省副大臣及び山田外務省大臣政務官らが出席した。
・経済財政省 公共投資プロジェクトへ向けて30億ソルを超える予算再配分を提案(5月27日)
セグラ経済財政相は国会に対し,地方政府やパンアメリカン競技会への支援及び防災対策へ向けた公共投資プロジェクトの実施のための予算再配分案を勧告した。本措置は,経済に相乗効果を与えるものであるとともに,国内総生産(GDP)の1.4倍のインパクトが得られる見通しである。この勧告には,9億ソル程度の地方政府の公共投資プロジェクトも含まれており,地方政府が実施中の公共投資プロジェクトへのリソースの90%以上の,約900もの公共投資プロジェクトに対し裨益をもたらす見通しである。