日秘文化会館創立50周年記念式典株丹大使挨拶                                                                                         【平成29年5月24日(水)於:日秘文化会館】

平成29年5月30日
 本日,日秘文化会館開館50周年に当たり,盛大な記念式典が開催されますことを,心からお喜び申し上げます。本日の式典に一層の優雅な彩りを加えていただくべく,日本から多くのフルート演奏家の皆様がお見えになり,お祝いに演奏して頂くと承知しております。皆様とともに楽しみたいと思います。
 
 この日秘文化会館は,1967年5月の開館式には,当時の皇太子同妃両殿下であられた天皇皇后両陛下の御臨席を賜り,また,当時のベラウンデ・ペルー大統領の出席も得て,盛大に執り行われました。
会館建設に至るまで日系の皆様が経験されたであろう数多くのご苦労が報われる意義深い式典であったであろうと想像します。
 
 私にとっても,会館は大変に馴染みのある建物です。日本から要人がお見えになるたびにAPJ会長さん,婦人会会長さんをはじめとする皆さまにお迎え頂いて懇談に立ち会ってきました。ムセオや神内センターなどを一緒に見学することもありました。
 
 会館自体が実に多くの活動の拠点であり,同時に,揺りかごです。会館から多くの後継の施設が生まれてきたと言って良いのではないかと思っています。診療所,テアトロ,テアトロの地下の武道場,図書館,病院。それぞれ時代の要請に対応し,多くの関係者の尽力があり,もっと多くの関係者の協力があり,新たな拠点が生まれてきています。新たな拠点もそれぞれに見事に成功しています。会館の50年は,こうした後に続く施設と活動を生み育ててきた50年でもあります。
 
 ここに,本日に至るまでの日系社会の皆様の高い志に対し心から敬意を表します。ペルー日系社会が,先人たちの残した伝統を次世代に継承し,これからさらにあらたな行動に移って行かれることを祈念します。
 
 先般,外務省の「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」から報告書が提出されています。これは,安倍総理が示してきた中南米日系社会と日本の連携の精神をさらに具体的に肉付けしていくものでもあります。大使館としては,こうした動きを十分に踏まえながら,日本とペルー日系社会との連携を更に強固なものにしていきます。日本とペルーの相互理解と交流がより深化するよう,皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思います。
 
 最後に,ペルー日系社会の皆様の今後の更なる御活躍,そして日本とペルー,並びに両国友好関係の一層の進展を心から祈念します。
 
 ありがとうございました。