各地でジャガイモ生産者による抗議デモが発生
平成30年2月1日
在ペルー日本国大使館
・各地で発生しているジャガイモ生産者による抗議デモにより死傷者が出ています。この事態を受けペルー政府は,ワンカベリカ州の一部に治安対策のため非常事態宣言を発出しました。
1 今年に入り,ペルー山岳部一帯では,ジャガイモ買取価格の下落に抗議するジャガイモ生産者によるデモ活動が続いています。1月31日には,ワンカベリカ州タヤカハ郡キチュアス町タブラチャカダム付近において,デモ隊が暴徒化し,同ダムの施設内に侵入,ダム従業員の住宅に放火するなど被害が発生し,この騒動で1名が死亡,28人が負傷,住宅30件に火災が発生しました。また,パスコ州においてもデモ隊と治安当局との衝突により1名が死亡したほか,フニン州やアヤクチョ州でも道路閉鎖等が行われており,今回の一連の抗議活動によって2名が死亡,多数の負傷者が発生しています。
2 これらの事態を受けペルー政府は,1月31日付官報にて,ワンカベリカ州タヤカハ郡キチュアス町・ピコス町に対し,2月1日から30日間(3月2日まで)の非常事態宣言を発出しました。同宣言により,当該地域では同期間中,人身の自由,住居不可侵,集会及び通行の自由といった憲法で保障された権利の一部が制限されます。
3 つきましては,同地域は通常の観光ルートからは離れていますが,渡航・滞在を予定される方,及び既に滞在中の方は,報道等により,最新の情報の入手に努めるとともに,抗議デモや集会等,人が集まっている場所等を見かけた場合は決して近づかず,不測の事態に巻き込まれることがないよう,その場から速やかに離れるようにしてください。
併せて抗議活動が暴徒化した場合の標的になる可能性のある政府機関や警察関連施設等の近辺には必要のない限り近づかないなど適切な安全対策を講じてください。