大使の挨拶

2020/9/16

 
ペルー駐箚日本国特命全権大使
片山 和之
2020年9月16日
 
     皆様、はじめまして。9月16日、新任日本大使として当地ペルーに着任しました片山和之(かたやま かずゆき)と申します。新型コロナウイルス対策で気を緩めることのできない状況が続いておりますが、このメディアを通じて皆様にご挨拶できることをうれしく思います。

     早いもので私の外務省生活は既に37年になりますが、恥ずかしながらペルーはおろか、南米の地を踏むのはこの赴任が初めてです。スペイン語も学び始めたばかりです。これまでの海外経験は、米国3回計6年、中国5回計11年半、ベルギー3年、マレーシア2年で、南米はこれまで空白地域でした。

     何だ、ペルーのことはよく知らないのかと少し失望されたかもしれません。しかし、私自身今回の赴任は天命と考えて意欲に燃えており、最善を尽くしていきたいと誓っています。

     赴任前の短期間ながら、ペルー及び日・ペルー関係の歴史と現在を可能な限り学びました。ペルーは歴史と遺産に恵まれた南米の大国であり、旧大陸と新大陸の接点であり、日本が南米で最初に外交関係を樹立した国であり、世界有数の日系移民を擁する国であり(私の郷里広島県出身者も多いと伺っています)、太平洋に面したAPECのメンバーどうしであり、二国間経済連携協定(EPA)を締結し、TPPに署名した経済関係の密接な国であり、開発協力・文化関係の深い間柄であり、地震や津波等の防災という共通課題を有する国であり、ジャガイモやトマト、トウガラシ等世界的に普及した主要野菜の原産地であり、美味しく洗練された料理大国であり等々……。

     日・ペルー関係は幅広い分野に亘り交流を深めており、双方にとって欠けがえのない重要なパートナーどうしであることを着任前から痛感しました。このような国に重要な使命を帯びて日本から赴任できたことは、私の外交官生活の中で極めて幸運なことだと喜んでおります。良好な二国間関係を少しでも更に発展させるべき微力を尽くしたいと思います。

     大きな期待と少しの不安が今の正直な心境ですが、当地在勤中、特に、以下の諸点を念頭に置きながら勤務に邁進したいと存じます。

     第一に、ペルーの日本ファンと日本のペルー・ファンを更に増やし相互理解を増進していきたいと思います。当地では、できるだけ多くのペルー各界や特に若者と交流し、関係を深めて行きたいと思います。同時に、日本に向けてもペルーの重要性を事ある毎に発信していきたいと思います。

     第二に、在留邦人や日本企業関係者、そして日系人にとり頼りになる大使館を目指します。言い換えれば、「敷居の低い」、いや「敷居のない」大使館を館員一同モットーとして活動したいと思います。

     第三に、当地で生活できる貴重な機会を最大限活用してペルー社会、歴史、文化、風土、自然、言葉を学び、そして何より多くのペルーの人々と友人関係を構築していきたいと希望しています。

     昨年は日本人のペルー移住120周年、そして2023年は国交樹立150周年です。また、来年ペルーは大統領選挙と独立200周年の節目の年でもあります。このような機会を通じて要人往来を含め両国の結びつきを益々深めて行きたいと思います。初心者ではありますが、宜しくお願い申し上げます。