ペルーの新型コロナウイルス疑い例

令和2年1月31日
在ペルー日本国大使館
リマ市内のドス・デ・マヨ病院で隔離入院・検査が行われていた4人のコロナウイルス疑い例の検査結果が陰性であったことが判明しました。

1月31日付の保健省(MINSA)の発表によりますと,エリサベス・イノストロサ保健大臣は,3人の中国人および1人のペルー人通訳者のコロナウイルス疑い例4人(※1)に対し,分子生物学検査を行った結果,陰性反応となり,これまでのところペルー国内の新型コロナウイルス感染確定症例は1人も発見されていないことを発表しました。
また,クスコの国立病院で隔離されている2人の疑い例(※2)について,リマと同様に検査の結果でコロナウイルスの陰性が確認されるまで,隔離入院を続行すると説明しています。
保健大臣は,国民に対して,目や鼻に触れる前の手洗いや,咳やくしゃみをする際に顔を覆うなどの予防措置を呼びかけています。
 
※1 ペルー保健省は1月27日,以下のとおりコロナウイルス感染疑い患者について発表していました。
 4人の疑い患者が報告されているが,ウイルスが陽性であることは証明されていない。予防策として,この4人に対して疫学的サーベイランスが行われている。(注:接触者の追跡等と推測)
 患者のうち1人は,湖北省から1月3日にペルーへ入国し,風邪の症状に対して治療を受け,1月17日に症状は治まっている。
 患者のうち2人は,1月の中旬に湖北省から症状なくペルーへ入国した。そのうち1人が1月25日に発熱症状を示したが,このとき,彼らを雇用している会社の通訳として働いているペルー人(1人)も同時に発熱した。
 事態を管理するためのプロトコルのガイドラインに従って,患者をドス・デ・マヨ国立病院の専門分野に隔離および治療を受けていた。 4人の患者の症状は安定している。

※2 1月30日のRPPラジオニュース等の報道によりますと,マチュピチュ観光に訪れていた中国人観光客が,呼吸困難,寒気,喉の痛みなどといったコロナウイルスに似た症状を示したため,クスコの国立病院へと搬送・隔離されました。また,中国籍の観光客と一緒にいたもう一人の中国籍観光客も念のために隔離されました。
 この2人の疑い例に関しては,急性感染症は軽度であり,武漢市からではなく北京からの来訪者であることから,WHOによって提示された基準を満たしていないことを挙げ,疑い例であることを否定する声が保健省内部から上がっていました。

○参考情報
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/houdou_list_202001.html
検疫所
https://www.forth.go.jp/topics/fragment1.html
国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-corona/9305-corona.html