ペルー海外安全対策情報(2021年4月~6月:邦人被害例等)
令和3年7月2日
在ペルー日本国大使館
ペルー安全対策情報(邦人被害例等)(2021年4~6月分)。最新の治安情報を入手し、十分注意してください。
1 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)全般
ア 夜間外出制限の一部緩和に伴い、今後、夜間帯を中心に屋外犯罪の増加が見られる見込み。また、コロナ禍による経済貧困者の増加に伴い、リマ市内を中心に殺人発生件数の継続増加が見られる。
イ ミラフローレス地区等を中心に日中でもオートバイを使用した犯人らによる、ひったくりや強盗が多発している。また銀行のATMから現金を下ろした者を出口付近で確認し後をつけ、人気のいない場所でけん銃を突きつけ襲うといった従来からの手口の強盗がリマ市内を中心に再び発生するようになっており、注意を要する。
ウ 当面の間は携帯電話を狙った、ひったくりの発生の増加が予想される。外出時は自分の持っている携帯電話は犯人にとって「高級品」であることを自覚し、十分注意することが肝要である。
(2)犯罪被害例等
(偽家政婦(falsa empleada)の手引きによる盗難・空き巣)スルコ区、ラ・モリーナ区、サン・イシドロ区、ミラフローレス区、ヘスス・マリア区、マグダレナ・デル・マール区等において、偽の家政婦の手引きによる盗難・空き巣が多数発生している。手口は窃盗メンバーの女性が家政婦と偽って雇用され、当初は家政婦として従事するものの、その間に室内の様子や守衛の不在時間等を把握し、雇用開始から10日以内に屋外から共犯者を室内に招き入れ、空き巣に及ぶというもので、家人が在宅中でも犯行に及び、そのまま緊縛強盗に発展している例もある。
2 テロ・爆弾事件発生状況
(1)アプリマック・エネ・マンタロ川渓谷(VRAEM)地域の一部地域では、引き続き武装組織と治安部隊との衝突が度々発生しており、非常事態宣言が延長されている。
また、過去にはリマ市内で、手榴弾を路上に置き去る事案が発生していることから、不審物を発見した際は決して近づいたり触ったりすることなく、速やかに警察に通報し処理を委ねることが肝要である。
(2)個別事案
5月23日(日)夜、フニン州サティポ郡ビスカタン・デル・エネ町サン・ミゲル・デル・エネ地区のチンピチャリアト川付近の飲食店内において、児童を含む16名がテロ組織「センデロ・ルミノソ」により殺害される事件が発生している。
3 誘拐・脅迫事件発生状況
ペルーではリマ市を含む各地で、年少者の誘拐や、ATMから現金を引き下ろさせる目的の誘拐強盗(短時間誘拐)が発生している。
また、建設関連業者等に対してみかじめ料等を求める脅迫、恐喝、殺人事件が発生している。普段からパターン化した行動を避け、犯人に行動を予知されないようにすることが肝要である。