9月の内政及び外交・国際関係における主な動きは、以下のとおり
令和6年11月4日
【概要】
1 内政
●1日、イプソス社によるペルーにおける権力に関する世論調査結果が公表された。
●3日、大統領府にて、4新大臣の宣誓式が実施された。
●4日、ルス・パチェコ憲法裁判所副長官が、2024-2026年度憲法裁判所長官に賛成多数で選出された。
●4日、ゴンサレス-オラエチェア前外相が、キリスト教人民党(PPC)への入党手続きを完了させていたことが発表された。
●10日、イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査が公表された。
●11日、フジモリ元大統領が、持病の悪化により逝去した。
●12-13日、当国文化省ナスカの間にて、フジモリ元大統領の通夜が開催された。
●15日、ダトゥム社によるによるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表された。
●17日、ペルー国家警察は、ヒトラー・サアベドラ・ソモス・ペルー党議員が、クスコ市内のホテルの一室において、遺体で発見されたと発表した。
●17日、スセル・パレデス人民民主主義連合議員のイニシアティブで、サンティバネェス内相に対する問責決議案が提出された。
●22日、フジモリ元大統領の事実上の妻であった片岡都美氏及び片岡氏の子息シンノスケ氏が、フジモリ元大統領の逝去に関してコメントを発表した。
●29日、ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表された。
2 外交・国際関係
●1日、当国外務省は、昨年10月7日から、ハマスによって捕らえられていたイスラエル人の人質6人が殺害されたことを非難し、被害者家族に対し哀悼の意を捧げる内容の公式声明を発表した。
●5日、シアレル新外相は、当国外務省において開催された新旧外相交代式において、就任スピーチを行った。
●8日、ニコルズ米国国務次官補は、自身の公式Xにて、ゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相と会談したと発表した。
●8日、当国外務省は、ベネズエラにおいて、伯がアルゼンチンに代わって外交利益を保護することを定めた同意をベネズエラ政府が撤回する決定をしたことに対し、懸念を表明した。
●9日、シアレル外相は、2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合に出席した。
●10日、ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合が開催され、ペルー側は、キロス当国外務省アジア大洋州局長が出席した。
●10日、シアレル外相は、第56回アンデス外務大臣評議会会合に出席した。
●10-13日、ジュネーブにて、第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合が開催された。
●12日、当国外務省は、10日、ニューヨークで開催された国連総会において、ベネズエラ大統領選に係る共同声明が、40を超える国々の連名で発出されたと発表した。
●17日、シアレル外相は、第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合に出席した。
●17日、ボルアルテ大統領が、第79回国連総会出席のため国会に提出されていた渡米許可申請が、賛成50、反対55、棄権5で否決された。
●18日、当国外務省トーレ・タグレ宮において、第3回ペルー・印共同委員会会合が開催され、ペルー側は、カミノ副外相が出席した。
●20日、ペルー・伊外交関係150周年に際し、第4回ペルー・伊政治協議メカニズムが開催された。
●22日、シアレル外相は、第79回国連総会のマージンにて開催された未来サミットに出席した。
●24日、シアレル外相は、中国-CELAC閣僚会合に出席した。
●25日、シアレル外相は、ロサンゼルス宣言閣僚会合に出席した。
●25日、シアレル外相は、ラミレス・パラグアイ外相と会談した。
●26日、シアレル外相は、バン・クラベレン・チリ外相と会談した。また、イベロアメリカ外相会合及びEU-CELAC会合に出席した。
●27日、シアレル外相は、ブラウン・トリニダード・トバコ外相会談ほか5カ国(中国、ブルネイ、ベリーズ、シンガポール、ガイアナ)外相と会談した。
【本文】
1 内政
(1)イプソス社による権力に関する世論調査
1日、イプソス社によるペルーにおける権力に関する世論調査結果が公表され、国民が、ボルアルテ大統領、ケイコ人民勢力党首、アクーニャ進歩のための同盟党首(ラ・リベルタ州知事)がほとんど同様の権力(それぞれ76%、75%、71%)を持っていると考えていることが明らかになった。
(2)4大臣の交代
3日、大統領府にて、4新大臣の宣誓式が実施された。新外務大臣には、エルメル・シアレル前ペルー・エクアドル国境地域開発二国間計画ペルー側代表、新通商観光大臣には、ウルスラ・レオン前生産省漁業・養殖担当副大臣、新住宅建設上下水道大臣には、ドゥリッチ・ウィッテンブリ前リマ市サンティアゴ・デ・スルコ区計画・予算事務所長、新文化大臣には、ファブリシオ・バレンシア元国際博物館会議(ICOM)法律・運営・財政問題に関する国際学術委員会専門委員がそれぞれ就任した。
(3)新憲法裁判所長官の選出
4日、ルス・パチェコ憲法裁判所副長官が、2024-2026年度憲法裁判所長官に賛成多数で選出された。また、同裁判所新副長官に、ヘルデル・ドミンゲス判事、同裁判所憲法研究所長に、セサル・オチョア判事がそれぞれ選出された。
(4)ゴンサレス-オラエチェア前外相のキリスト教人民党(PPC)入党
4日、ゴンサレス-オラエチェア前外相が、外相在任時に、ネウハウス党首及びベドヤ幹事長をはじめとするキリスト教人民党(PPC)幹部との対話の末、同党への入党手続きを完了させていた旨、ベドヤ同党幹事長が発表した。
(5)イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
10日、イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は6%、不支持率は90%だった。また、アドリアンセン首相の支持率は9%、不支持率は72%だった。
(6)フジモリ元大統領の逝去
11日、フジモリ元大統領が、肺癌により逝去した。また、12-13日、当国文化省ナスカの間にて、フジモリ元大統領の通夜が開催され、ボルアルテ大統領ほか政界要人が参列した。
(7)ダトゥム社によるによるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
15日、ダトゥム社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は6%、不支持率は91%だった。また、アドリアンセン首相の支持率は11%、不支持率は65%だった。
(8)サアベドラ・ソモス・ペルー党議員の逝去
17日、ペルー国家警察は、ヒトラー・サアベドラ・ソモス・ペルー党議員(ロレト州選出)が、クスコ市内のホテルの一室において、遺体で発見されたと発表した。後任には、アナ・セガラ氏が指名された(当館注:2021年国会議員選挙ロレト州選挙区において、ソモス・ペルー党から当選したのはサアベドラ氏のみで、同氏が逝去したことで、後任には同党の同選挙区国会議員候補者リストの2番目に記載されていたセガラ氏が指名された)。
(9)サンティバネェス内相に対する問責決議案の提出
17日、スセル・パレデス人民民主主義連合議員のイニシアティブで、サンティバネェス内相に対する問責決議案が提出された。
(10)フジモリ元大統領逝去に対する片岡都美氏ほかのコメント発表
22日、フジモリ元大統領の事実上の妻であった片岡都美氏及び片岡氏の子息シンノスケ氏が、フジモリ元大統領の逝去に関してコメントを発表した。片岡都美氏は、フジモリ元大統領が収監されている時も同元大統領とあまり話すことができなかったが、関係は一度たりとも冷え込むことはなく、むしろ関係を維持することができたと述べた。また、シンノスケ氏は、フジモリ元大統領の葬儀に出席することができなかったのは悲しいが、彼を恋しく思っているし、彼の墓参りをするために今年または来年にペルーを訪問したいと述べた。
(11)ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
29日、ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は5%、不支持率は90%だった。また、フジモリ政権(1990~2000年)に関し、概ね肯定的及び否定的に考えている国民の割合(それぞれ44%、42%)が均衡していることが明らかになった。
2 外交・国際関係
(1)外務省による声明発出:イスラエル情勢
1日、当国外務省は、昨年10月7日から、ハマスによって捕らえられていたイスラエル人の人質6人が殺害されたことを非難し、被害者家族に対し哀悼の意を捧げると公式声明で発表した。
(2)シアレル新外相のスピーチ
5日、シアレル新外相は、当国外務省において開催された新旧外相交代式において、就任スピーチを行った。外交政策総論のほか、地域政策、領事関係、地域・国際機関など幅広いテーマを網羅した。
(3)ニコルズ米国務次官補とゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相の会談
8日、ニコルズ米国国務次官補は、自身の公式Xにて、ゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相と会談したと発表した。ニコルズ米国国務次官補は、シアレル外相と両国の親密な関係及び地域における民主主義を支持するための協力等について議論した。
(4)外務省による声明発出:ベネズエラ情勢・その1
8日、当国外務省は、ベネズエラにおいて、伯がアルゼンチンに代わって外交利益を保護することを定めた同意をベネズエラ政府が撤回する決定をしたことに対し、懸念を表明した。
(5)シアレル外相の2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合出席
9日、シアレル外相は、2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合出席に出席し、ベネズエラ情勢、APEC及び商業分野における関心、ペルー国際協力庁などについて自らの立場を表明した。
(6)ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合の開催
10日、ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合が開催され、ペルー側は、キロス当国外務省アジア大洋州局長が出席した。同会合において、APECリーダーズウィークのほか、両国間の包括的経済連携協定締結交渉の進展について議論が行われた。
(7)シアレル外相の第56回アンデス外務大臣評議会会合出席
10日、シアレル外相は、第56回アンデス外務大臣評議会会合に出席し、アンデス共同体の次期議長国を務めるコロンビアに対する支持を表明したほか、越境犯罪に対処するための解決行動計画の進展、税関協力方針の開発などについて議論した。
(8)第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合の開催
10-13日、ジュネーブにて、第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合が開催され、ペルーは、チリやコスタリカとともに、同条約に対する強固で不変の支持を新たにする共同宣言に署名した。
(9)外務省による声明発出:ベネズエラ情勢・その2
12日、当国外務省は、10日、ニューヨークで開催された国連総会において、ベネズエラ大統領選に係る共同声明が、40を超える国々の連名で発出されたと発表した。
(10)シアレル外相の第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合出席
17日、シアレル外相は、第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合に出席し、海洋に影響を与える世界的な課題や国際的なコミットメントを遂行する重要性を力説した。
(11)国会によるボルアルテ大統領の渡米許可申請否決
17日、ボルアルテ大統領が、第79回国連総会出席のため国会に提出されていた渡航許可申請が、賛成50、反対55、棄権5で否決された。国会が、右を否決した背景には、当国12州で拡大し続けている森林火災によって15人が犠牲となり、6人が重軽傷を負ったことがある。
(12)第3回ペルー・印共同委員会会合の開催
18日、当国外務省トーレ・タグレ宮において、第3回ペルー・印共同委員会会合が開催され、ペルー側は、カミノ副外相が出席した。同会合において、カミノ副外相は、「自由貿易協定の効力が発揮してから、両国経済に非常にポジティブな影響を与える両国間の貿易を継続的に強化し多様化させることを期待している」と述べた。
(13)第4回ペルー・伊政治協議メカニズムの開催
20日、ペルー・伊外交関係150周年に際し、第4回ペルー・伊政治協議メカニズムが開催され、両国に居住するペルー人及びイタリア人コミュニティの適切な統合、麻薬密売及び組織犯罪との闘いにおける協力の強化、文化遺産の修復における提携などについて議論が交わされた。
(14)シアレル外相の未来サミット出席
22日、シアレル外相は、第79回国連総会のマージンにて開催された未来サミットに出席し、同サミットの開会セッションにおいて、持続可能な開発及び開発資金、世界平和及び安全保障などの主要分野において措置を講じていくことを目指す「未来のための協定」が締結された。
(15)シアレル外相の中国-CELAC閣僚会合出席
24日、シアレル外相は、中国-CELAC閣僚会合に出席し、ペルーと中国は、2010年から包括的パートナーシップを通じて二国間関係を発展させてきており、経済・貿易関係を強化するためには、協調と政治的対話が必要不可欠であることを協調した。
(16)シアレル外相のロサンゼルス宣言閣僚会合出席
25日、シアレル外相は、ロサンゼルス宣言閣僚会合に出席し、ゼノフォビアとの闘いに関する行動計画におけるペルーのリーダーシップと査証及び渡航書類の基準ガイドラインに関する行動計画におけるパラグアイとの共同リーダーシップを強調した。
(17)ペルー・パラグアイ外相会談
25日、シアレル外相は、ラミレス・パラグアイ外相と会談し、安全保障、人権、民主主義及び移民といったラ米地域が直面する課題について議論した。
(18)ペルー・チリ外相会談
26日、シアレル外相は、バン・クラベレン・チリ外相と会談し、防衛、安全保障における連携と協力及び越境犯罪組織に対する闘いに貢献するため、二国間メカニズム会合を短期的に開催するペルーの関心を協調した。また、同日、シアレル外相は、イベロアメリカ外相会合及びEU-CELAC会合に出席した。
(19)ペルー・トリニダード・トバコ外相会談ほか
27日、シアレル外相は、ブラウン・トリニダード・トバコ外相会談ほか5カ国外相と会談した。王毅中国外交部長との会談で、シアレル外相は、2024ペルーAPEC閣僚・実務者会合の交渉において、合意を形成するための中国の支援に感謝の意を示した。また、トッド・ガイアナ外相との会談で、シアレル外相は、カリブ共同体(CARICOM)本部が所在するジョージタウンにペルー大使館を設置すると発表した。
1 内政
●1日、イプソス社によるペルーにおける権力に関する世論調査結果が公表された。
●3日、大統領府にて、4新大臣の宣誓式が実施された。
●4日、ルス・パチェコ憲法裁判所副長官が、2024-2026年度憲法裁判所長官に賛成多数で選出された。
●4日、ゴンサレス-オラエチェア前外相が、キリスト教人民党(PPC)への入党手続きを完了させていたことが発表された。
●10日、イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査が公表された。
●11日、フジモリ元大統領が、持病の悪化により逝去した。
●12-13日、当国文化省ナスカの間にて、フジモリ元大統領の通夜が開催された。
●15日、ダトゥム社によるによるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表された。
●17日、ペルー国家警察は、ヒトラー・サアベドラ・ソモス・ペルー党議員が、クスコ市内のホテルの一室において、遺体で発見されたと発表した。
●17日、スセル・パレデス人民民主主義連合議員のイニシアティブで、サンティバネェス内相に対する問責決議案が提出された。
●22日、フジモリ元大統領の事実上の妻であった片岡都美氏及び片岡氏の子息シンノスケ氏が、フジモリ元大統領の逝去に関してコメントを発表した。
●29日、ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表された。
2 外交・国際関係
●1日、当国外務省は、昨年10月7日から、ハマスによって捕らえられていたイスラエル人の人質6人が殺害されたことを非難し、被害者家族に対し哀悼の意を捧げる内容の公式声明を発表した。
●5日、シアレル新外相は、当国外務省において開催された新旧外相交代式において、就任スピーチを行った。
●8日、ニコルズ米国国務次官補は、自身の公式Xにて、ゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相と会談したと発表した。
●8日、当国外務省は、ベネズエラにおいて、伯がアルゼンチンに代わって外交利益を保護することを定めた同意をベネズエラ政府が撤回する決定をしたことに対し、懸念を表明した。
●9日、シアレル外相は、2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合に出席した。
●10日、ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合が開催され、ペルー側は、キロス当国外務省アジア大洋州局長が出席した。
●10日、シアレル外相は、第56回アンデス外務大臣評議会会合に出席した。
●10-13日、ジュネーブにて、第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合が開催された。
●12日、当国外務省は、10日、ニューヨークで開催された国連総会において、ベネズエラ大統領選に係る共同声明が、40を超える国々の連名で発出されたと発表した。
●17日、シアレル外相は、第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合に出席した。
●17日、ボルアルテ大統領が、第79回国連総会出席のため国会に提出されていた渡米許可申請が、賛成50、反対55、棄権5で否決された。
●18日、当国外務省トーレ・タグレ宮において、第3回ペルー・印共同委員会会合が開催され、ペルー側は、カミノ副外相が出席した。
●20日、ペルー・伊外交関係150周年に際し、第4回ペルー・伊政治協議メカニズムが開催された。
●22日、シアレル外相は、第79回国連総会のマージンにて開催された未来サミットに出席した。
●24日、シアレル外相は、中国-CELAC閣僚会合に出席した。
●25日、シアレル外相は、ロサンゼルス宣言閣僚会合に出席した。
●25日、シアレル外相は、ラミレス・パラグアイ外相と会談した。
●26日、シアレル外相は、バン・クラベレン・チリ外相と会談した。また、イベロアメリカ外相会合及びEU-CELAC会合に出席した。
●27日、シアレル外相は、ブラウン・トリニダード・トバコ外相会談ほか5カ国(中国、ブルネイ、ベリーズ、シンガポール、ガイアナ)外相と会談した。
【本文】
1 内政
(1)イプソス社による権力に関する世論調査
1日、イプソス社によるペルーにおける権力に関する世論調査結果が公表され、国民が、ボルアルテ大統領、ケイコ人民勢力党首、アクーニャ進歩のための同盟党首(ラ・リベルタ州知事)がほとんど同様の権力(それぞれ76%、75%、71%)を持っていると考えていることが明らかになった。
(2)4大臣の交代
3日、大統領府にて、4新大臣の宣誓式が実施された。新外務大臣には、エルメル・シアレル前ペルー・エクアドル国境地域開発二国間計画ペルー側代表、新通商観光大臣には、ウルスラ・レオン前生産省漁業・養殖担当副大臣、新住宅建設上下水道大臣には、ドゥリッチ・ウィッテンブリ前リマ市サンティアゴ・デ・スルコ区計画・予算事務所長、新文化大臣には、ファブリシオ・バレンシア元国際博物館会議(ICOM)法律・運営・財政問題に関する国際学術委員会専門委員がそれぞれ就任した。
(3)新憲法裁判所長官の選出
4日、ルス・パチェコ憲法裁判所副長官が、2024-2026年度憲法裁判所長官に賛成多数で選出された。また、同裁判所新副長官に、ヘルデル・ドミンゲス判事、同裁判所憲法研究所長に、セサル・オチョア判事がそれぞれ選出された。
(4)ゴンサレス-オラエチェア前外相のキリスト教人民党(PPC)入党
4日、ゴンサレス-オラエチェア前外相が、外相在任時に、ネウハウス党首及びベドヤ幹事長をはじめとするキリスト教人民党(PPC)幹部との対話の末、同党への入党手続きを完了させていた旨、ベドヤ同党幹事長が発表した。
(5)イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
10日、イプソス社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は6%、不支持率は90%だった。また、アドリアンセン首相の支持率は9%、不支持率は72%だった。
(6)フジモリ元大統領の逝去
11日、フジモリ元大統領が、肺癌により逝去した。また、12-13日、当国文化省ナスカの間にて、フジモリ元大統領の通夜が開催され、ボルアルテ大統領ほか政界要人が参列した。
(7)ダトゥム社によるによるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
15日、ダトゥム社によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は6%、不支持率は91%だった。また、アドリアンセン首相の支持率は11%、不支持率は65%だった。
(8)サアベドラ・ソモス・ペルー党議員の逝去
17日、ペルー国家警察は、ヒトラー・サアベドラ・ソモス・ペルー党議員(ロレト州選出)が、クスコ市内のホテルの一室において、遺体で発見されたと発表した。後任には、アナ・セガラ氏が指名された(当館注:2021年国会議員選挙ロレト州選挙区において、ソモス・ペルー党から当選したのはサアベドラ氏のみで、同氏が逝去したことで、後任には同党の同選挙区国会議員候補者リストの2番目に記載されていたセガラ氏が指名された)。
(9)サンティバネェス内相に対する問責決議案の提出
17日、スセル・パレデス人民民主主義連合議員のイニシアティブで、サンティバネェス内相に対する問責決議案が提出された。
(10)フジモリ元大統領逝去に対する片岡都美氏ほかのコメント発表
22日、フジモリ元大統領の事実上の妻であった片岡都美氏及び片岡氏の子息シンノスケ氏が、フジモリ元大統領の逝去に関してコメントを発表した。片岡都美氏は、フジモリ元大統領が収監されている時も同元大統領とあまり話すことができなかったが、関係は一度たりとも冷え込むことはなく、むしろ関係を維持することができたと述べた。また、シンノスケ氏は、フジモリ元大統領の葬儀に出席することができなかったのは悲しいが、彼を恋しく思っているし、彼の墓参りをするために今年または来年にペルーを訪問したいと述べた。
(11)ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査
29日、ペルー問題研究所(IEP)によるボルアルテ大統領等の支持率に関する世論調査結果が公表され、ボルアルテ大統領の支持率は5%、不支持率は90%だった。また、フジモリ政権(1990~2000年)に関し、概ね肯定的及び否定的に考えている国民の割合(それぞれ44%、42%)が均衡していることが明らかになった。
2 外交・国際関係
(1)外務省による声明発出:イスラエル情勢
1日、当国外務省は、昨年10月7日から、ハマスによって捕らえられていたイスラエル人の人質6人が殺害されたことを非難し、被害者家族に対し哀悼の意を捧げると公式声明で発表した。
(2)シアレル新外相のスピーチ
5日、シアレル新外相は、当国外務省において開催された新旧外相交代式において、就任スピーチを行った。外交政策総論のほか、地域政策、領事関係、地域・国際機関など幅広いテーマを網羅した。
(3)ニコルズ米国務次官補とゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相の会談
8日、ニコルズ米国国務次官補は、自身の公式Xにて、ゴンサレス-オラエチェア前外相及びシアレル外相と会談したと発表した。ニコルズ米国国務次官補は、シアレル外相と両国の親密な関係及び地域における民主主義を支持するための協力等について議論した。
(4)外務省による声明発出:ベネズエラ情勢・その1
8日、当国外務省は、ベネズエラにおいて、伯がアルゼンチンに代わって外交利益を保護することを定めた同意をベネズエラ政府が撤回する決定をしたことに対し、懸念を表明した。
(5)シアレル外相の2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合出席
9日、シアレル外相は、2024-2025年度国会外交委員会第二回通常会合出席に出席し、ベネズエラ情勢、APEC及び商業分野における関心、ペルー国際協力庁などについて自らの立場を表明した。
(6)ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合の開催
10日、ペルー・インドネシア第6回二国間協議メカニズム会合が開催され、ペルー側は、キロス当国外務省アジア大洋州局長が出席した。同会合において、APECリーダーズウィークのほか、両国間の包括的経済連携協定締結交渉の進展について議論が行われた。
(7)シアレル外相の第56回アンデス外務大臣評議会会合出席
10日、シアレル外相は、第56回アンデス外務大臣評議会会合に出席し、アンデス共同体の次期議長国を務めるコロンビアに対する支持を表明したほか、越境犯罪に対処するための解決行動計画の進展、税関協力方針の開発などについて議論した。
(8)第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合の開催
10-13日、ジュネーブにて、第12回クラスター爆弾に関する条約締約国会合が開催され、ペルーは、チリやコスタリカとともに、同条約に対する強固で不変の支持を新たにする共同宣言に署名した。
(9)外務省による声明発出:ベネズエラ情勢・その2
12日、当国外務省は、10日、ニューヨークで開催された国連総会において、ベネズエラ大統領選に係る共同声明が、40を超える国々の連名で発出されたと発表した。
(10)シアレル外相の第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合出席
17日、シアレル外相は、第47回海洋法及び海洋政策に関する年次会合に出席し、海洋に影響を与える世界的な課題や国際的なコミットメントを遂行する重要性を力説した。
(11)国会によるボルアルテ大統領の渡米許可申請否決
17日、ボルアルテ大統領が、第79回国連総会出席のため国会に提出されていた渡航許可申請が、賛成50、反対55、棄権5で否決された。国会が、右を否決した背景には、当国12州で拡大し続けている森林火災によって15人が犠牲となり、6人が重軽傷を負ったことがある。
(12)第3回ペルー・印共同委員会会合の開催
18日、当国外務省トーレ・タグレ宮において、第3回ペルー・印共同委員会会合が開催され、ペルー側は、カミノ副外相が出席した。同会合において、カミノ副外相は、「自由貿易協定の効力が発揮してから、両国経済に非常にポジティブな影響を与える両国間の貿易を継続的に強化し多様化させることを期待している」と述べた。
(13)第4回ペルー・伊政治協議メカニズムの開催
20日、ペルー・伊外交関係150周年に際し、第4回ペルー・伊政治協議メカニズムが開催され、両国に居住するペルー人及びイタリア人コミュニティの適切な統合、麻薬密売及び組織犯罪との闘いにおける協力の強化、文化遺産の修復における提携などについて議論が交わされた。
(14)シアレル外相の未来サミット出席
22日、シアレル外相は、第79回国連総会のマージンにて開催された未来サミットに出席し、同サミットの開会セッションにおいて、持続可能な開発及び開発資金、世界平和及び安全保障などの主要分野において措置を講じていくことを目指す「未来のための協定」が締結された。
(15)シアレル外相の中国-CELAC閣僚会合出席
24日、シアレル外相は、中国-CELAC閣僚会合に出席し、ペルーと中国は、2010年から包括的パートナーシップを通じて二国間関係を発展させてきており、経済・貿易関係を強化するためには、協調と政治的対話が必要不可欠であることを協調した。
(16)シアレル外相のロサンゼルス宣言閣僚会合出席
25日、シアレル外相は、ロサンゼルス宣言閣僚会合に出席し、ゼノフォビアとの闘いに関する行動計画におけるペルーのリーダーシップと査証及び渡航書類の基準ガイドラインに関する行動計画におけるパラグアイとの共同リーダーシップを強調した。
(17)ペルー・パラグアイ外相会談
25日、シアレル外相は、ラミレス・パラグアイ外相と会談し、安全保障、人権、民主主義及び移民といったラ米地域が直面する課題について議論した。
(18)ペルー・チリ外相会談
26日、シアレル外相は、バン・クラベレン・チリ外相と会談し、防衛、安全保障における連携と協力及び越境犯罪組織に対する闘いに貢献するため、二国間メカニズム会合を短期的に開催するペルーの関心を協調した。また、同日、シアレル外相は、イベロアメリカ外相会合及びEU-CELAC会合に出席した。
(19)ペルー・トリニダード・トバコ外相会談ほか
27日、シアレル外相は、ブラウン・トリニダード・トバコ外相会談ほか5カ国外相と会談した。王毅中国外交部長との会談で、シアレル外相は、2024ペルーAPEC閣僚・実務者会合の交渉において、合意を形成するための中国の支援に感謝の意を示した。また、トッド・ガイアナ外相との会談で、シアレル外相は、カリブ共同体(CARICOM)本部が所在するジョージタウンにペルー大使館を設置すると発表した。