ペルーの経済情勢(2025年6月)
令和7年8月27日
1 総論
最新のペルーの月例主要経済指標は、経済成長率4.52%(6月:前年同月比)、リマ首都圏のインフレ率1.69%(6月までの一年間)、対米ドル為替相場3.602ソル(6月平均値)、リマ首都圏の完全失業率6.4%(2025年4月~6月)、財政収支約21億ソルの赤字(6月)、貿易収支約25億米ドルの黒字(6月)となった。
2 各論
(1) 主要経済指標
ペルー中央準備銀行及び国家統計情報庁によると、ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)について、6月は主に漁業、建設、農牧、製造等の成長率の伸びが見られた一方、宿泊・飲食業、金融・保険の成長率がマイナスとなり、全体としてGDP成長率は4.52%(前年同月比)となった。


イ インフレ率
6月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は、0.13%となり、最近12か月(2024年7月~2025年6月)の上昇率は、1.69%となった。

ウ 為替相場
6月の対米ドル為替相場の平均は3.602ソルであった。

エ 失業率
2025年4月~6月のリマ首都圏の完全失業率は6.4%であった。


オ 財政収支
6月の政府全体の財政収支は、歳入が対前年同月比で18.8%増となり、歳出は同比で12.7%増となった。全体では、プライマリーバランスは約21億ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると約34億ソルの赤字となった。

カ 貿易収支
6月の輸出額は、伝統産品(鉱物資源、魚粉、コーヒー等)が対前年同月比9.2%増、非伝統産品(アボカド、アスパラガスなどの近代的農業産品、繊維製品、工業製品等)が17.0%増となり、全体では約69億米ドル(対前年同月比11.0%増)となった。主要輸出品目は銅、金、魚粉であった。
輸入額は、対前年同月比で消費財が18.9%増、中間財は10.7%増、資本財が12.2%増となり、全体で約44億米ドル(対前年同月比13/0%増)となった。この結果、貿易収支は約25億米ドルの黒字となった。主要輸入品目は軽油、携帯電話、自動車であった。


キ 外貨準備高
6月末の外貨準備高は約853億米ドルとなった。

ク 対外累積債務
2025年6月末の対外債務累積総額は約1,142億米ドルとなった。

(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。
(2) 最近の主な出来事
・中銀(BCR)は政策金利4.50%を維持
6月12日、中銀(BCR)理事会は政策金利を4.50%に維持する旨発表した。この決定については、5月の前月比インフレ率が-0.06%、食料とエネルギーコストを除く前月比のコア・インフレ率も0.05%であること、直近12か月間累計のインフレ率が5月も1.7%を維持し、食料とエネルギーコストを除いた12か月間累計のコア・インフレ率が4月の1.9%から5月には1.8%に低下し、政府目標値(注:1~3%)の中央値を維持したこと、さらには、今後12か月の累計インフレ率の見通しが5月も2.3%で政府目標値内に収まっていること等を考慮したと説明されている。なお、BCRは、今後の政策金利の調整はインフレ率とその決定要因に関する新たな情報に基づいて行うこととしている。
・リマでマグニチュード6.1の地震発生、将来の地震における被害予測
2025年6月15日、ペルーの首都リマにおいて発生したマグニチュード6.1の地震では、死者1名と数名の負傷者が確認された。
タベラ地球物理庁長官は、リマの沿岸部ではナスカと南米のプレートが衝突しているが、1746年にペルー中央海岸で発生した大地震(M8.8~9)以降大規模な地震が発生しておらず、地殻変動によるエネルギーが蓄積されているため、いつでもM8以上の大きな地震が発生する可能性が高いと警告した。
ペルー保険業協会(Apeseg)によると、M8以上の大地震が発生した場合、リマとカヤオだけで約700万人が影響を受けると推定され、約200万戸の住宅が倒壊の危険にさらされる。さらに、沿岸部に住む25万人以上が津波の危険にさらされる可能性がある。ペルーにおいて、住宅の多くがセルフビルドであり、耐震性が低いことが問題となっている。都市部の住宅のわずか4.7%しか地震保険に加入しておらず、地震が発生した場合の経済的損失は約1,000億米ドルに達すると試算されている。特に低所得者層は保険に加入できないため、政府の支援が不可欠である。
最新のペルーの月例主要経済指標は、経済成長率4.52%(6月:前年同月比)、リマ首都圏のインフレ率1.69%(6月までの一年間)、対米ドル為替相場3.602ソル(6月平均値)、リマ首都圏の完全失業率6.4%(2025年4月~6月)、財政収支約21億ソルの赤字(6月)、貿易収支約25億米ドルの黒字(6月)となった。
2 各論
(1) 主要経済指標
ペルー中央準備銀行及び国家統計情報庁によると、ペルーの主要経済指標は次のとおり。
ア 経済成長率
最新の経済成長率(GDP成長率)について、6月は主に漁業、建設、農牧、製造等の成長率の伸びが見られた一方、宿泊・飲食業、金融・保険の成長率がマイナスとなり、全体としてGDP成長率は4.52%(前年同月比)となった。




イ インフレ率
6月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は、0.13%となり、最近12か月(2024年7月~2025年6月)の上昇率は、1.69%となった。


ウ 為替相場
6月の対米ドル為替相場の平均は3.602ソルであった。



エ 失業率
2025年4月~6月のリマ首都圏の完全失業率は6.4%であった。



オ 財政収支
6月の政府全体の財政収支は、歳入が対前年同月比で18.8%増となり、歳出は同比で12.7%増となった。全体では、プライマリーバランスは約21億ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると約34億ソルの赤字となった。


カ 貿易収支
6月の輸出額は、伝統産品(鉱物資源、魚粉、コーヒー等)が対前年同月比9.2%増、非伝統産品(アボカド、アスパラガスなどの近代的農業産品、繊維製品、工業製品等)が17.0%増となり、全体では約69億米ドル(対前年同月比11.0%増)となった。主要輸出品目は銅、金、魚粉であった。
輸入額は、対前年同月比で消費財が18.9%増、中間財は10.7%増、資本財が12.2%増となり、全体で約44億米ドル(対前年同月比13/0%増)となった。この結果、貿易収支は約25億米ドルの黒字となった。主要輸入品目は軽油、携帯電話、自動車であった。



キ 外貨準備高
6月末の外貨準備高は約853億米ドルとなった。


ク 対外累積債務
2025年6月末の対外債務累積総額は約1,142億米ドルとなった。



(注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。
(2) 最近の主な出来事
・中銀(BCR)は政策金利4.50%を維持
6月12日、中銀(BCR)理事会は政策金利を4.50%に維持する旨発表した。この決定については、5月の前月比インフレ率が-0.06%、食料とエネルギーコストを除く前月比のコア・インフレ率も0.05%であること、直近12か月間累計のインフレ率が5月も1.7%を維持し、食料とエネルギーコストを除いた12か月間累計のコア・インフレ率が4月の1.9%から5月には1.8%に低下し、政府目標値(注:1~3%)の中央値を維持したこと、さらには、今後12か月の累計インフレ率の見通しが5月も2.3%で政府目標値内に収まっていること等を考慮したと説明されている。なお、BCRは、今後の政策金利の調整はインフレ率とその決定要因に関する新たな情報に基づいて行うこととしている。
・リマでマグニチュード6.1の地震発生、将来の地震における被害予測
2025年6月15日、ペルーの首都リマにおいて発生したマグニチュード6.1の地震では、死者1名と数名の負傷者が確認された。
タベラ地球物理庁長官は、リマの沿岸部ではナスカと南米のプレートが衝突しているが、1746年にペルー中央海岸で発生した大地震(M8.8~9)以降大規模な地震が発生しておらず、地殻変動によるエネルギーが蓄積されているため、いつでもM8以上の大きな地震が発生する可能性が高いと警告した。
ペルー保険業協会(Apeseg)によると、M8以上の大地震が発生した場合、リマとカヤオだけで約700万人が影響を受けると推定され、約200万戸の住宅が倒壊の危険にさらされる。さらに、沿岸部に住む25万人以上が津波の危険にさらされる可能性がある。ペルーにおいて、住宅の多くがセルフビルドであり、耐震性が低いことが問題となっている。都市部の住宅のわずか4.7%しか地震保険に加入しておらず、地震が発生した場合の経済的損失は約1,000億米ドルに達すると試算されている。特に低所得者層は保険に加入できないため、政府の支援が不可欠である。
(了)