ペルーの経済情勢(2026年7月)

令和8年10月22日
1 総論
 7月のペルーの月例主要経済指標は、経済成長率3.56%(前年同月比)、リマ首都圏のインフレ率4.07%(7月までの一年間)、対米ドル為替相場3.400ソル(平均値)、リマ首都圏の完全失業率4.7%(2026年5月~7月)、財政収支約10億ソルの赤字、貿易収支約33億米ドルの黒字となった。
 
2 各論
(1) 主要経済指標
 ペルー中央準備銀行及び国家統計情報庁によると、ペルーの主要経済指標は次のとおり。
 
ア 経済成長率
 7月の経済成長率(GDP成長率)について、5月から続く漁業の大幅な落ち込み、製造、農牧のマイナス成長はあったものの、建設、電力・ガス・水等のプラスを反映して、全体としてGDP成長率は3.56%(前年同月比)となった。



 


イ インフレ率
 7月のリマ首都圏のインフレ率(消費者物価指数(前月比))は、0.29%となり、最近12か月(2025年8月~2026年7月)の上昇率は、4.07%となった。  




ウ 為替相場
 7月の対米ドル為替相場の平均は3.400ソルであった。



 

エ 失業率
 2026年5月~7月のリマ首都圏の完全失業率は4.7%であった。    ​




オ 財政収支
 7月の政府全体の財政収支は、歳入が対前年同月比で24.1%増となり、歳出は同比で4.5%増となった。全体では、プライマリーバランスは約10億ソルの赤字となった。債務の利払いを含めると約16億ソルの赤字となった。




カ 貿易収支
 7月の輸出額は、伝統産品(鉱物資源、魚粉、コーヒー等)が対前年同月比43.6%増、非伝統産品(アボカド、アスパラガスなどの近代的農業産品、繊維製品、工業製品等)が4.5%増となり、全体では約101億米ドル(対前年同月比33.4%増)となった。主要輸出品目は銅、金、鉛であった。輸入額は、対前年同月比で消費財が37.1%増、中間財は29.0%増、資本財が43.5%増となり、全体で約68億米ドル(対前年同月比32.2%増)となった。主要輸入品目は軽油、自動車、原油であった。この結果、貿易収支は約33億米ドルの黒字となった。



 

キ 外貨準備高
 7月末の外貨準備高は約970億米ドルとなった。




ク 対外累積債務
 2026年6月末の対外債務累積総額は約1,351億米ドルとなった。



 
 
 (注)上記表中の数値は今後修正される可能性あり。

(2)主な出来事
・中銀(BCR)は政策金利4.25%を維持
 7月9日、中銀(BCR)理事会は、政策金利を4.25%に維持する旨発表した。この決定については、6月の前月比インフレ率が0.23%、食料とエネルギーを除く前月比のコア・インフレ率が0.08%で、いずれも年率換算で目標範囲内であったこと、直近12カ月のインフレ率が5月の3.9%から6月には4.0%へ上昇した一方、コア・インフレ率は同期間で4.4%から4.5%に上昇し、この政府目標値(1~3%)からの乖離は、主に3月と4月の燃料価格の上昇及びそれが輸送コストに及ぼした間接的な影響によるものであること、さらに、今後12カ月のインフレ率の見通しが5月の2.9%から6月には2.8%に低下し政府目標値の範囲内に留まったこと等を考慮したと説明されている。なお、BCRは、今後の政策金利の調整はインフレ率とその決定要因に関する新たな情報に基づいて行うこととしている。
 
・リマメトロ3・4号線、ATUとPROINVERSIONが相互協力協定を締結—PPPで策定フェーズ始動
 7月8日、運輸通信省(MTC)は、リマ・カヤオ都市交通機構(ATU)と投資促進庁(PROINVERSION)がリマメトロ3号線及び4号線に関する相互協力協定を締結したと発表した。協定により、将来の実施に向けた技術・財務・法務・管理面の主要コンポーネントを定義し、効率的かつ持続可能なコンセッションモデルの設計を進める。3号線はコマス地区とサンフアン・デ・ミラフローレス地区を結び、13地区を約56分で走行。4号線はリマ-カヤオを結び、約44分で走行。両線は完成後、既存の1号線及び2号線と統合され、数百万人の移動時間短縮とリマ・カヤオのマクロモビリティ強化に資する見通し。
 MTCは、早期連携によりリスク低減と資源最適化を図り、長年待望の大量輸送ネットワークの実施加速と、持続可能で統合的な都市づくりを目指すとしている。
 
(了)