ペルー鹿児島県人会創立100周年及び鹿児島県人ペルー移住110周年記念

平成28年9月1日

株丹大使ご挨拶

 本日は,ペルー鹿児島県人会創立100周年,鹿児島県人ペルー移住110周年記念式典にお招きいただきありがとうございます。
 
 鹿児島県人会の集まりですので、鹿児島の名物をあげてみたいと思います。
ヨカオゴジョ ヨカニセはもちろんなのですが、歌で取り上げられているのは、霧島の花,国分のタバコや桜島,今なら黒豚もありえます。
 
 ペルーとの関係では、青木昆陽が広めたサツマイモを忘れるわけにはいきません。4000種類を超えるジャガイモが有名ですが、焼酎の原料にもなるからいも(サツマイモいも)は、ペルーではカモテといい、とても美味しく、セビッチェにもかかせません。ペルーから日本への素晴らしい贈り物の1つです。
 
 一方で、日本が最初にペルーに送ったのは人材であろうと思います。ヨカニセ ヨカオゴジョ、鹿児島県人の皆さんです。
そして人を通じて文化も伝わりました。今では、多様性を誇るペルーの大事な要素となっています。
 
 侍の国であった日本を大きく変えた明治維新をリードしたのは、西郷隆盛や大久保利通などの薩摩(鹿児島)の志士たちです。

 志士たちは,薩摩藩の教育法である,郷中にて学びました。郷中の起源は戦国時代にあり,武士道の義の実践,心身の鍛錬,誠実・忠実等の価値感を基本としていました。長く続いた平和な江戸時代にも,この郷中で実践的な知恵を学んだ薩摩藩の志士は、幕末にあって幕府や他藩の精鋭と比べても、群を抜く実力を持ち、日本を根本的に変革しました。
 
 時が流れて、生きている場所が異なり、今はペルーの得難い市民となられた鹿児島県人会の皆さんは  強い郷土愛とともにこうした優れた伝統を受け継いでおられます。
 
 厳しい移住の体験の後に鹿児島県人会の皆様がペルーにおいて尊敬と親愛を勝ち得ておられることを心からお喜び申し上げます。
 
 最後になりますが、鹿児島県議会議長,議員各位そして佐々木副知事におかれては、鹿児島県とは距離は遠く離れてはいるペルーにおいて同胞の鹿児島県人が大いに活躍されていることをご覧いただき、これを踏まえて、ペルーと鹿児島県の交流が若い世代に引き継がれ、さらに実り多いものとなるように格段のご配慮をお願い致します。
 
 ありがとうございました。