アユミ・アドリアナ・アラガキ・ナカマさんの挨拶

 

 

 今,私は皆さんの前でちょっと恥ずかしいし,緊張しています。でも,頑張りますね。


 実はこの作文は,おじいちゃんのおかげで書きました。おじいちゃんは,私と一緒に座ってたくさん昔話をしてくれました。おじいちゃんのお父さんのひいおじいさんも,ひいおばあさんも,ここペルーへ遠い日本から船に乗ってやって来ました。

 

 ひいおじいさんは,初めワラルのエスキベルへ行きました。そこで,同郷の日本人と農家で働き始めました。私のおじいちゃんは,そのエスキベルの町で生まれました。しばらくすると,おじいちゃんたちはリマへ移り住みました。その頃,ホテルを経営しているひいおじいさんの家には,たくさんの日本人が来ていました。みんな集まって日本のことを話していました。いつも,日本がまた勝ったぞと言いながら,楽しそうに話していたそうです。

 

 しかし,ある日,警察がひいおじいさんを捕まえました。日本人がたくさん,ひいおじいさんのホテルに泊まっていたからだそうです。そんなおじいちゃんの話を聞いていると,今,学校で習っているペルーの歴史の物語のようだと思いました。戦争という大変な時期に,家族や友達と一緒に悲しくて,たくさん辛い思いをしていた。でも,おじいちゃんたちは,みんなで力を合わせて,貧しくてつらい時期も乗り越えたそうです。

 

 その頃,たのもし(頼母子)といった助け合いのグループができました。その助け合いの精神は,今でもこの日系社会に生き続けています。だから私もおじいちゃんたちのように,どんなに苦労しても,みんなと仲良く助け合って生きていきたいと思います。

 

 ありがとうございました。

 

 

 

   
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